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私たちはずるくて、
まだ大人になりきれてないのに大人なふりをしてた。


私たちはずるくて、
まだ一人では立てないのに一人で立とうとしてた。


ただずるくて。
ただずるくて、寄り掛かっては、
あなたの優しさに、ほんの少しの独占欲が掻き立てられたんだ。


ただずるくて。
ただするくて、寄り添いあっては、
あなたの弱さに、ほんの少し嫌気がさしたんだ。




私たちはずるくて、
まだ大人になりきれてないのに大人なふりをしてた。


私たちはずるくて、
まだ一人では立てないのに一人で立とうとしてた。



ただずるくて。
ただずるくて、
夜中にこっそり泣くあなたに気付かないふりをして。

ただずるくて。
ただずるくて、
目の前で泣き喚いても、困った顔で誤魔化した。




あなたが差し伸べてくれた手にも、
あなたが言ってくれた言葉にも、
あなたがくれた優しい眼差しにも、
気付かないふりをして、
ただずる賢さだけを身につけて、
気付かないふりをして、
ただ傷つける術だけを身につけて、
気付かないふりが、
本当の“気付かない”になった時は、
終わりの合図が鳴っていた。




私たちはずるくて、
まだ大人になりきれてないのに大人なふりをしてた。


私たちはずるくて、
まだ一人では立てないのに一人で立とうとしてた。



ただずるくて、
ただずるくて、
ただずるいのは私だけで。
本当は、
ただずるいのは私だけで。


『そんなの嫌だよ。』
都合よく言っては、
曖昧なキスを繰り返す。



『そんなの駄目だよ。』
都合よく言っては、
曖昧なキスを繰り返す。



『そんなの無理でしょ?』
都合よく聞いては、
曖昧なキスを繰り返し、


『うん・・無理だ・・・』
都合よく答えては、
曖昧なキスを繰り返すのは、


私だけじゃない。





だけどやっぱり、
あなたはずるくないよ。


だってこんなにも綺麗だもん。
私の瞳にうつるあなたは、
こんなにも綺麗で。
だからやっぱり、
あなたはずるくないよ。


あなたの瞳にうつる私は、
きっと綺麗じゃないね。
ずるいのは、
私だけでいいよ。


あなたはさ。
あなたのままで。
あなたのその綺麗なまっすぐの黒髪や、
あなたのその綺麗な黒目や、
あなたのその綺麗な体のラインとか、
あなたのその綺麗な脚線美とかみたいにさ、
あなたはあなたのままで、
あなたのままで、
あなたのままで、
綺麗でいて?




私たちはずるくて、
まだ大人になりきれてないのに大人なふりをしてた。


私たちはずるくて、
まだ一人では立てないのに一人で立とうとしてた。



いつだって肝心なところで逃げては、
曖昧なキスを繰り返す。
いつだって終わりが近づけば嫌だと言って、
曖昧なキスを繰り返す。



あなたにとって私は、何?
私にとってあなたは、何?


曖昧な二人。
曖昧な関係。
曖昧な答え。
曖昧な距離。
今日も曖昧なキスを繰り返しては、
曖昧な距離に、
曖昧な答えしか出なくて、
曖昧な関係を、
曖昧な二人は、
閉ざすことができないでいる。




ずるいなぁ。
ずるいのは私だけでいいのに。
そんな私にあわせて、
あなたまでずるくならなくていいのに。
あなたは、
あなたのままで、
あなたのままで、
綺麗でいてほしいのに。



だけど、
ずるいね、私は。
“綺麗でいて?”
なんて言いながらも、
私にあわせてずるくなるあなたを、
愛しく思うよ。
この感情も曖昧だけどね。


だけど、
だけどさ?
虚しいのは、
虚しいのはさ?
曖昧な二人が、
曖昧な関係を続けて、
曖昧な答えしか見つからなくて、
曖昧な距離に戸惑っているけど、




曖昧なキスは、
曖昧な二人のキスは、
曖昧なキスはさ?




いつだって、
甘いんだよ。


ねぇ?
どうしようか?



つづく







最終更新:2009年05月23日 18:10