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いつの頃からか、嘘を吐くのが上手になりました。
いつの頃からか、自分を演じるのが上手になりました。
いつの頃からか、気づかないふりをするのが上手になりました。


だけど、上手なつもりで、
本当はただ、
腫れあがりゆく傷を、
溜まりゆく膿を、
切り離してしまうのが怖かっただけ。


傷が深く重くなることよりも、風化してゆくことが怖かった。



ライアー、ライアー、


嘘ばっかりの世界。
嘘ばっかりの自分。


ライアー、ライアー、


ニセモノの世界。
ニセモノの自分。


ライアー、ライアー、


あの子を騙す嘘。
自分を騙す嘘。


ライアー、ライアー、


だけど、
嘘も吐けない人は嫌いだよ。


ライアー、ライアー、


I'm a good liar...




−×−×−×−×−×−




「・・・んっ、、ぁあっ」


あたしの下で、一際高く甘い声を上げて彼女は絶頂に達した。
脱力する彼女を包み込むように腕の中に収める。


「だいすき」


黒髪のふわふわパーマに顔を埋めながら、首筋にキスを落とした。


「んっ、、」
「ふふ、可愛いね、あやちゃん」


とろんとした瞳でこちらを見上げながら、しがみつくようにあたしのシャツの裾を握る彼女。
そして、上気させた顔のままポツリと呟いた。


「・・・あ〜ちゃんも、すき」
「へへっwでもぉ、、ゆかの方がも〜っとすきw」
「・・・ゆかちゃん、大人げない」
「ふふ、だってぇ、、」


大好きな子と素肌で抱きしめ合って、些細なことを笑い合って、
この柔らかくて優しい時間がすごく愛おしい。

ねぇ、あ〜ちゃん、ゆかは幸せだよ。


「あ〜ちゃんはゆかのものじゃけぇ」


だけど、ごめんね?
ゆかはあ〜ちゃんだけのもの、じゃないの。




「じゃぁ、明日また学校でね」


おでこにキスを落として、ふわふわの髪の毛を撫でる。
これが、いつもの「またね」のサイン。


マンションを出ると、彼女の部屋の窓から彼女が手を振ってくれてるのが見えた。
これもいつものサイン。
右手を挙げてその手に答えた。


明るい住宅街から、わざと暗い脇道を選んで駅へ向かった。


夜道の闇に溶け込んでいくあたしは、結局、あの頃と何も変われていないのかも知れない。
彼女の住む世界に、あたしは溶け込むことなんてできないのかも知れない。
さっき明るい窓を見上げてたように、所詮下から彼女のいる世界を見上げてるだけに過ぎないのだ。

だって、ほら。


ポケットの中でケータイが震えて、着信を知らせた。


「もしもーし」
「あ、ゆかちゃん?今どこ?」
「今から電車乗るとこ」
「じゃあ、駅まで迎えに行くけぇ」
「ホント?のっちやさしーw」


彼女を抱いたあと、彼女に抱かれに行く。
ねぇ、こんなあたしを最低だと罵ってよ。



to be continued...







最終更新:2009年05月25日 20:02