〜〜♪
珍しく私の携帯が着うたを奏でた。
きみとの距離を見誤った私にはこれ以上ない助け舟となり、
何気ない顔して携帯を手に取りメールをひらく。
タイトルには、Fw: の文字。
回り回って来た合コンのお誘いメールにげんなりしながら、一応本文に目を通す。
N『……。』
もちろん最初から行く気なんてないけど、ゆかちゃんに話してみようか……。
N『……合コンに誘われちったぁ。』
K『ふ〜ん。』
あれ?
ノーリアクションですか?
こちらをチラ見してすぐに視線を携帯に戻すゆかちゃん。
のっちの合コン話より携帯のが大事ですか、そうですか。
N『行ってもいい…?』
K『行きたいならいいんじゃない?』
……。
N『本当に行っちゃうよ?』
K『どうぞ〜。』
茶化す口調で本心を見抜かれてるのが分かる。
N『悪い虫が付いてもいいの〜?』
指でゆかちゃんの肩を突きながら意地悪く言ってみる。
K『何?妬いて欲しいの?』
逆にしたり顔で返されてしまって成す術を無くす私。
K『信じてるから。』
優しく微笑むきみ。
K『のっちは浮気なんてしないって。』
ずるいよね。
そんな事言われたら絶対出来ないじゃん。
て、する気はもちろんないんだけどさぁ。
なんて言うか、飼い馴らされてる感じ?
N『……やっぱめんどいから行かない〜。』
K『めんどくさがりぃ〜。』
携帯を横に置き、私に向き直ると指で私の肩を突いて来た。
さっき私がゆかちゃんにしたように。
N『少しくらい心配してよぉ。』
K『ふふ。』
前髪が短くなって、瞳の色も以前よりは読みやすくなった。
でも今のきみの瞳は、ただ黒いだけ…。
黒い光りを讃えて微笑むきみは、吸い込まれそうに綺麗だった。
(続く)
最終更新:2009年05月25日 22:07