相変わらず携帯は手放そうとしないゆかちゃん。
N『ねぇ、さっきからさぁずっと携帯いじってるけど。』
K『ん?……ん〜ちょっとねぇ。』
気になる。
とても気になる。
N『なんしよん?』
遠回しに攻めてくつもりが台なし。
K『………ごめん詮索されるの苦手。』
こちらを見もせず淡々と答えてみせる綺麗なきみ。
クールな雰囲気が痛みすら感じさせる。
詮索とかそんなんじゃないんだけどなぁ…。
K『大丈夫よ、浮気じゃないから。』
N『そんな事は心配してないもん……。』
うん、私もゆかちゃんを信じてるから。
K『……。』
無言で携帯を閉じ私に近寄ってくる彼女。
顔と顔が近付き、
至近距離で見つめてくるその黒い瞳に映し出されているのは私だけ。
今は、私だけ。
何も言わず
ニコリ
と微笑み唇を重ねてくる彼女。
N『ちょっと…、寂しかっただけ。』
K『うん、ごめんね。』
彼女が体重を預け私に重なってくる。
ここぞとばかりに私は彼女に抱き着いた。
どこにも行けないように、
私だけ見てればいい。
その綺麗な瞳に映し出されるのは私だけでいい。
ゆかちゃんが触れるものは私の体だけでいい。
私だけ見ててよ……。
言えない言葉を飲み込んで、
ゆかちゃんがくれる快楽に飲み込まれて。
二人の時間はいつものように過ぎる。
ぼんやり漂う違和感には気付かないふりして、
今日が終わる。
(続く)
最終更新:2009年05月25日 22:34