SIDE-K
あ〜ちゃんはゆかの幼なじみで、親友。
いつも隣にはあ〜ちゃんがいて、
ゆかもあ〜ちゃんの隣が居心地良かった。
ゆかはいつの間にかあ〜ちゃんの優しさに甘えるようになっていた。
そして、いつの間にかあ〜ちゃんの気持ちに気づいていた。
甘えるようになったのが先か。
気持ちに気づいたのが先か。
どっちにしろ、ゆかは最低ということには間違いない。
だけど。
あの夜あ〜ちゃんの愛に触れて、余計に欲するようになってしまった。
愛って麻薬みたい。
求めれば求めるほど足んなくなって。
求めれば求めるほど駄目になってく。
あ〜ちゃんが部屋を出ていく。
残されたゆかは一人で泣いていた。
なんだか酷い脱力感に襲われている。
あれだけ愛のない行為は虚しいと言ったのに、
ゆかはあ〜ちゃんに同じ思いをさせていた。
何てことをしてしまったんだろう。
気づけなかった自分が憎い。
最後に放った一言は単なる負け惜しみだった。
のっちの服からあ〜ちゃんの部屋のアロマキャンドルの匂いがして、
のっちの気持ちがあ〜ちゃんにあると気づいた時妙に納得していた自分がいたのに。
やっぱりどこかで悔しかったんだと思う。
あ〜ちゃんと比べられないほど、ゆかは最低だ。
でもあ〜ちゃん。
あ〜ちゃんのお陰で気づけたよ。
ゆかは見返りを期待してたんだ。
ずっと愛は与えられるものって思ってたから。
こっちが愛しさえすれば、愛して貰えるって。
そうじゃない。
見返りなんてない。
ただ与えるもの。
お互い与えあうからこそ、満たされる。
ゆかが満たされなかったのは、のっちに見返りを期待していたから。
結局ゆかはあ〜ちゃんだけじゃなく、のっちにも甘えてたんだ。
カーテンから日が差し込んでくる。
一晩中泣いていた。
視界がぼやけながらも時計を見ると、そろそろのっちが来る時間になっていた。
涙を止めようとしても、止まらなくて。
泣き止むのを諦めて、のっちとよく過ごしたソファーの上に寝転んだ。
のっちにゆかの愛は伝わってた?
伝わってたなら、それでいいよ。
まだ開かないドアの方向を見つめながら、心の中で呟いた。
いつまでも、甘える訳にはいかないから。
つづく
最終更新:2009年05月25日 22:45