いくらあ〜ちゃんがぷかぷか浮いてるからって。
いくらあ〜ちゃんが部屋が汚いって言わなくたって。
天使が汚い部屋にいるなんて、許せない!
掃除しなくちゃ!
「のっちぃ〜、これなん?」
「リンゴだよ。あ、のっち掃除しちゃうから、先にリンゴ食べて待っててよ」
「え!?これ食べ物なん?」
「…?かして。剥いてあげる」
リンゴを剥いて渡してあげると、あ〜ちゃんは恐る恐る口に運び…
「不思議な味じゃ…」
あ〜ちゃんリンゴを知らんかったのね。
なんだと思ってカゴに入れたんだろ…
まぁ、いいや。
掃除開始!
のっちはまず脱ぎ散らかした洋服を洗濯機にぶち込む。
「のっちぃ〜、これなん?」
「…オレンジ」
のっちはそこらじゅうにバラまったゲームやら雑誌やらを棚にしまう。
「のっちぃ〜、これなん?」
「……パセリ」
のっちは部屋に掃除機をかける。
「のっちぃ〜、これなん?」
「ク……く、栗!」
のっちは積み上がった食器の山を洗う。
「のっちぃ〜、これなん?」
「……………。」
「のっちぃ〜?」
「あ〜ちゃん?」
「なん?」
「天使に分からんことはないんじゃなかったっけ?」
「あぁ〜…」
あ〜ちゃんは顎に手をやり、しばし考え中。
癖だね。その仕草。
「実はねぇ、この星の情報書、失くしたんよ。でものっちのやつは読んだけぇ、のっちの事は大体分かっとる。だから平気よ!」
…いや、平気よ!じゃなくてね。
じゃあ全部なんだと思ってカゴに入れてたのよ…
のっちのお財布、大炎上よ?
きっと相当お腹減ってるんだと思って心配しちゃってたんだよ?
そういや…
かわいい〜、とか言いながらリンゴ入れたり
うける〜、とか言いながらパセリ入れたりしてた気が…
「のっちの頭ん中分かるんじゃないの?だったら全部分かるじゃん」
「全部細かくわかる訳じゃないんよ。考えてることとか思ってることが伝わってくるだけ」
「…普通じゃん。結構長い付き合いの人とか、のっち達でも分かる時あるよ?」
「そうよ。それよりはちょっと強く感じられるけど、似たようなもんよ。そんなんじゃなくても、のっちは分かりやすそうじゃけど」
なるほどね…
つまり、あ〜ちゃんがのっちに安心してくれれば、触らしてくれるわけだ。
「ムリムリ」
「えぇ〜、わかるの?意外と分かっちゃうじゃん」
「大体ね、天使は仕える人の好みに姿を変えて現れてるんよ。仕える人に嫌われちゃったら、元も子もないけぇ」
なるほどねぇ〜…
うまいことできてんだね。
確かにあ〜ちゃんはのっちの好みど真ん中だわ。
「じゃけ、仕える人に好かれるのは当然だから、慣れとる。本当に安心できたら、触らしてあげてもいいけど、多分ムリよ」
「マジ!?」
あ〜ちゃぁん、のっちは恐くないですよぉ〜
悪いことはなにも考えてないですよぉ〜
のっちはあ〜ちゃんのことだい「のっち!」
「どう!?のっちの気持ち分かった!?」
「いやぁ…いけん。いけんいけん。のっちないわー」
「なんで?」
「やましいことしか伝わってこん」
「……………」
〜続く〜
最終更新:2009年05月25日 22:52