サイドK
『嫉妬?』
クールな表情を一段と崩して聞くのっち。
今夜は二人で
見たかった映画を見ながら“過去”について話してた。
昔の彼女が忘れられないみたいなベタな映画はつまらなくて、
話のネタは“過去の恋愛”になった。
聞きたくないんだけど、
聞きたいのっちの昔。
聞いてほしくないし、
聞かれるようなこともない?ゆかの昔。
『高校生の時って、どんなだった?』
私が聞くと、眉を八の字にして
『んー・・・普通?』
まったく伝わってこないから・・・w
だけど、
話してるうちに
ロッカーに手紙が入ってただの、
視聴覚室に呼び出されただの、
次々にモテる話が出てくる出てくる。
『それって全然普通じゃないじゃん!』
笑って聞いたつもりだったのに、
どうやらうまく笑えてなかったみたい。
『嫉妬?』
だけど、ふざけて聞いてくるのっちの優しさに浸りながら甘えたくなる。
『・・・うん。嫉妬』
ふふって優しく笑いながら頭をポンポンってするけど、
“他の誰かにもこうやってたのかなぁ”
なんて考えが浮かんでしまった。
『ねぇのっち?』
『ん?』
『他の子にも、こうやって優しくしたの?』
へっ?!なんて驚いた顔をしてるくせに、生意気にも口元は笑ってるから、
『なんよ?』
『いや、可愛いなぁ、と。』
はぁ、馬鹿にしよる。
『・・・むかつく』
『ふふっw』
なんでいつも余裕なんよ。
普段から口数は多いほうじゃないのっち。
昔の恋愛についてもたいして教えてくれなかった。
『だってのっちはゆかの昔の恋人の話なんか聞きたくないよ?』
ゆかは聞きたい。
大学で気付かされたのは、のっちの威容なモテっぷり。
だから少し怖いけど、、聞きたい。
『それに、たいした恋愛してないし。』
だって。
『なんか、隠してる?』
『まさか。』
『今まで何人と付き合った?』
『んー・・・忘れた?』
『じゃあ、初ちゅうは?』
『ははっwそれこそ忘れたよw』
『じゃあじゃあ!今まで最長期間は?』
『んー・・・一年、半?』
——ながっ!ちょっとへこむわ、これ。
『っ、じゃあじゃあ!今までで一番楽しかった恋愛ってどんなの?』
てか、ゆかこんなん聞いて何が楽しいんだろ・・・。
『はっ?んー、こんなの?』
『へっ?』
『今が一番だよ?』
そんなの当たり前じゃん。馬鹿なの?
って言いながらのっちは笑った。
やばい。ちょっと嬉しい。
でも、、
『一年半って結構長い、ね?』
長いよ、本当。
『うん。ね?』
同意求めなくていいから、、。
『続いた、ね・・・?』
『ね?途中の半年がなぁ〜・・・』
『はっ?』
『へっ?』
『なに?』
『はぁ?ゆかのことだよ。』
——へっ?ゆかのこと?
『半年付き合って、半年振られて、やっと見つけて一年ですよ?w』
最初の半年は入れるの?入れないの?
なんてブツブツ言いながら頭をかしげてる。
『ゆか、なの?』
『へ?』
『一年、半って、、』
『なに言ってん?ゆかだろ?』
『他の子は?』
『だーかーら、たいした恋愛してない!って言ってるじゃん。』
もうなんなんだよ!って少し呆れ顔をしたのっち。
『ゆかと比べたら他は別に好きじゃなかったなぁ、なんて思ってますよ。』
ふふって笑いながら答えるその目には、
ゆかしかうつってなくて。
『じゃあ、今までで一番ゆかが好き?』
『当たり前じゃん。』
そんなこと聞いてなんなわけ?
とかなんとか言いながら笑って優しい目で見つめてくれる。
『ゆかも!』
だからゆかもそうだよ!って、
『・・・てか、そうじゃないとかありえなくね?w』
私は違います!とか言えないだろ〜とか言いながら笑ってる。
あ〜愛しいなぁ。
なんでこんなに愛しいんだろ?
ゆか、こんなに幸せでいいのかな?
『ゆか?』
ポワポワと幸せを噛み締めてたら、
困ったように笑ったのっちが目の前にいた。
『なーに、ぼーっとしてん?w』
『不安にさせてるつもり、ないけど?』
『ゆかだけ、だよ?』
優しいその目で、
優しいその手で、
優しく優しく抱き締められる。
優しく優しく誘導されるように、
優しい唇が触れた。
優しい唇は、いつしか熱を帯びて熱くなっていく。
急な温度の変化に戸惑っていると、
『ゆかだけだって知ってるくせに。』
優しい目を少し意地悪に変えてのっちの低音が響いた。
熱を帯びた唇が
さっきより勢いを増して、
今度は首筋に触れてきた。
と同時にヌルッとした舌の感触に、
『ん、ぁふぅぁ、、』
思わず声が洩れる。
それを聞いたのっちの顔はますます意地悪になって、
『どれだけ刻み付けたら不安にならんの?』
だけどくれる言葉は優しくて、
『ん〜わかにゃいw』
ふざけてみせたら、
可愛いなぁ〜なんて言いながら抱き寄せられた。
あったかいのっちの腕の中、
さっきまでの不安や嫉妬なんてすぐに吹き飛ぶ。
ちがうか。
本当は最初から不安でもなければ、嫉妬なんかしない。
『のっちがゆかだけなの知ってる』
うん。知ってるもん。
のっちは笑いながら
ば〜か、とか言いながら
優しく優しく抱き締めてくれた。
『はい、ばんざーい。』
のっちの言葉にうながされながら、
一枚一枚丁寧にバランスよく、身に纏った服を脱ぐ。
下着に手がかかる。
あ、そうだ!
『ねぇ、のっち!』
『ん?』
『オニュウなのw可愛いでしょ?』
そう。今日は新しい下着なの。
『ん?あ、うん。』
言いながらのっちは器用にブラジャーを外す。けど、、
『ねぇ!』
ちゃんと見てよ。
『のっちいっつもすぐ脱がしちゃうんだもん。
ちゃんと見てよ。。』
きょとんとした目。
だけどすぐ優しくなる。
『うん。ごめんね?すっげぇ可愛いよ。』
ふふっw
のっちって褒め上手じゃないから、
そんくらいの言葉でもすっごい嬉しくなるよ?
『にひっwありがと♪』
ちゅって軽くキスしたら、
可愛い!なんてデレデレしだして、
そのまますぐに下着をはぎ取られた。
やっぱりね・・・w
早いんだから、、そうゆうとこだけw
ま、いいけどね?
裸になったゆかを見て、
ますます意地悪でいやらしいのっちが
さっきよりも嬉しそうに、『あ〜すっっげぇ可愛い!!』
だって。
まったく。
出会った時から変わらないクールさと不器用さ。
出会ってから知った無邪気さと器用さ。
無愛想だけど、綺麗でクールなのっちはみんなが知ってるけど、
ゆかの前でしかしない
無邪気な笑顔とか会話とか、
こうゆう時にだけ器用に動く思考と指先だとか、
ゆかしか知らないのっちが今夜も私を深い海に連れていく。
首筋から降りていった唇は、
今ちょうど胸の頂を通過して
おへその下をはっている。
髪の毛から降りていった指先は、
今ちょうど腰のラインをくすぐって、
太ももから少し上にあがってくる。
『ひゃ!ん、のっ、ち、、ふふwくすぐったいよ、』
『うん。そうでしょ?』
『ん、、ふぁあ・・・』
『ふっw興奮してきた?』
『い、じわりゅ・・・』
『うん。それ聞きたかった。』
『んあっ、、はや、く・・・』
『うん。いい?』
いいもなにも、ゆかに聞かないでよ、、恥ずかしいじゃん。。
『キス、する?』
するよ。いちいちいやらしい顔して聞かないでよ。
『好き?』
好きだよ。もう!知ってるくせに。
のっちの器用な指先が
深い深い海の底に侵入して、
さっきまでの興奮と、
さっきもらった愛情で、
私はすぐに負けそうだ。
『ん、、ふぁっ、、っつ・・・』
優しいキスも、意地悪なキスも、
優しい指先も、いたずらな指先も、
全部全部、ゆかだけのものでしょ?
『ふ、ぁあっ、、んー・・・
あ、い・・・してる、よ・・・』力の抜けた私を抱き締めるその腕も、
その私を見つめる目も、
全部全部、ゆかのになって?
優しく髪を撫でながら、
優しいキスを繰り返しながら、
のっちは少し弱気な目で、
たまにしか出さない甘えたな態度で、
『ずっと、、ゆかだけのものでいたい。』
のっち?
それ、今一番嬉しいよ?
やっぱりゆかの考え
いつもわかってるんでしょ?
あの時からひとつも変わってないね?
『ゆかもだよ。』
優しく優しく
のっちを抱き締めた。
おまけおわり
最終更新:2009年05月30日 23:21