「あ〜ちゃん、できたよ〜」
「アハハハハハハハハハハ」
まだ笑ってる。
囲碁中継観て。
なにがそんなにおもしろいんだろ?
のっちにはさっきから局面がどう変わったのかも分からないよ。
そりゃ、カレー作ってる間中あ〜ちゃんの笑い声が聞こえてきたのは嬉しかったけどさ…
のっちが一生懸命作ってたのに全く構ってくれないし…
呼んでも答えてくれないし…
お腹空いてたんだろうと思って急いで作ったのに!
急いで作ったせいで、ちょっとの失敗はあったけど、のっち良くやったよ。
食べれるよ、これ。
ちょっとの失敗はあったけどさ…
急いだせいだし…
いや、マジで。
「のっちなにはぶてとるん?」
「うわっ!」
気付けば目の前に天使の顔ドアップ。
いつもこの子はいきなりだな。
狙ってんのか!?
まさかのっちのこと狙ってやがんのか!?
「なん?これ」
「カレー」
「え!?これ食べ物なん?」
「もちろん」
「のっちが作ったん?」
「そう」
「……食べれるんよね?」
「うん」
「変なもん入ってないよね?」
「そしたらわかるでしょ」
「うっわぁ〜……」
うっわぁ〜……?
うっわぁ〜……ってなによ!?
のっち一生懸命作ったのに!
あんまりだよ!あ〜ちゃん!
さすがに天使にも許される発言とそうじゃない発言があるんよ!?
「いいから、食べてよ。食べればおいしいのわかるから。のっちはあ〜ちゃんに嘘つけないんだからさ」
ついたら死ぬからね…
さすがにカレーについての嘘くらいで死にたくないよのっちも。
「ほんなら、ちょっと頂こうかね」
「おいしそうでしょ?」
「いや、あ…うん」
いや?
いやって言ったね今。
のっちちゃんと聞いたよ。
あ〜ちゃんはさっきのリンゴの様に、カレーをのせたスプーンを恐る恐る口に運んだ。
パクっ
「どう!?」
もぐもぐ…
「どうよあ〜ちゃん、おいしい!?」
「………………うっ……」
それ、のっち知ってるよ!
うまぁ〜い!!って言うんでしょ!?
のっち大成功!?
ご褒美!?
「……………うぅ……」
…あれ?
なんかあ〜ちゃんが幾分苦しそうに見えるんだけど、のっちの気のせい?
「あの…あ〜ちゃん?」
「のっち、これはいけん。ヘタすりゃ死ぬ」
えぇ〜……
マジ?ダメ?
あちゃ〜。でもしょうがないよね!
完全なる異文化交流な訳だから、そりゃ受け入れられないこともあるよね。
「お、恐ろしい…」
「?…なにが?」
「のっちがじゃ」
「なんでよ」
「さっきののっちには、不安とかそういう類いの気持ちは微塵もなかったんよ」
「どゆこと?」
「自信に満ち溢れてたんじゃ」
「そりゃそうだよ。のっち一生懸命作ったもん」
「これを、一片の曇りもなく薦められるのっちが恐ろしい…」
えぇ〜っと、キレていいとこだよね?
さっきからこの天使さん、とんでもない失礼こき過ぎだよね?
「あ〜ちゃん?」
「なん?うぇっ」
今のっちのカレー食べながらうぇって言ったよ…
「この星には社交事例ってのがあってね?思ってることをストレートに表現するのは、あまりよろしくないことなのよ」
「皆うそつきなん?あ〜ちゃんはうそつきは嫌いじゃ」
あ〜、なるほどね。
そっちの方ね。
知ってる知ってる。
たまにいるよね。そういう人。
大概空気読めない奴なんよね。
「あ、でもおいしいよ?」
おっとまさかの大逆転!
あ〜ちゃんは天使だから、曲がったことは嫌いなんよね。
のっち分かってたよ!
あ〜ちゃんは素直なだけなんよね!
「この白い部分。ここだけ食べればおいしい」
あ、お米ですかそうですか…
とりあえず、のっち暫く泣きますね?
「この茶色いやつ邪魔じゃ」
………………。
〜続く〜
最終更新:2009年05月30日 23:50