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Sude A
あたしの後ろから現れたのは、さっき本を取ってくれた彼女。

「何、キレイな子ってのっち?」
ゆかちゃんは驚いたように聞いている。
「え?ゆかちゃんの知り合い?」
あたしも、思わず聞いてしまった。
「あwさっきはどうもw」
なんて言いながら、隣のテーブルから椅子を持ってきて座ってくる。

「母親が看護士してて…。」
そっか、ゆかちゃんちの病院で働いてるのか。

Side K
「確かに、黙ってたらのっちはキレイだよね。」
「どうせ、しゃべったらアホですよ。」
自分で言っちゃってるし。

たしか、のっちの苗字って…。
そっか、だからか。

あ〜ちゃんは一言発しただけで、何もしゃべらない。

それに、どことなくあの人に雰囲気が似てるんだよね。
だから、あまり長くのっちをあ〜ちゃんと居させたくない。
たぶん、あ〜ちゃんもそう思ってるはず。

「のっち、悪いんだけど、今あ〜ちゃんとデート中だからさ?」
あ〜ちゃんを見ると、ハハって苦笑い。
ホントはデートじゃないけど。

「え、折角会えたのに。」
「のっち、お願い。」
少し真顔でのっちを見ると。
うぅwと唸って、
「はぁ、分かったよぉ。なんかあ〜ちゃんにも嫌われちゃってるみたいだし…。」

あ〜ちゃんはジッとのっちの方を見ているけど、何も答えない。
たぶん嫌ってるわけじゃない。戸惑ってるんじゃないかな。


「残念だったね〜。こぉんなに可愛い子に嫌われるなんてね?」
「ホント残念…。また出直して来るわ。」

椅子から立ったのっちは、あ〜ちゃんの方を向いて。
同じ目線になって
「あんまり、恐がらないで?」
警戒気味のあ〜ちゃんの頭をぽんぽんと撫でる。

「…はぃ。」
あ〜ちゃんがぽつりと返事をすると
「ひひwうん。ありがと。」
それはもう嬉しそうに笑って、手を振りながら私達から離れていった。

あ〜ちゃんはのっちに撫でられた頭を、同じようにぽんぽんと触る。

頭を撫でるのはあの人の癖。

私は今まであの人に関しては、あまりふれてこなかったけど。
これだけ、あの人の要素を持ってる人が居たなんて…。

あ〜ちゃんはまだあの人のこと、好きだと思う。
あ〜ちゃんはどう思ってるのかな。
「大丈夫?」
少し心配でたずねてみた。
「え、うん大丈夫。でもなんか…、困る…。」
また苦笑い。

そりゃそうだよね。あんだけ似てたらねぇ…。

だからなのか分からないけど。
私はもしかしたらのっちなら、あ〜ちゃんの光を取り戻してくれるんじゃないかって、そんな期待をしてしまった。

あ〜ちゃんが抜け出せずにいる時間と想いを…。
のっちならどうする?


—つづく—





最終更新:2009年06月17日 13:04