これはなんだろう。
刃物で刺されたのに血が出ないなんて。
あ、そっか。
切れたのは心だからだ。
彼女は笑顔で私のもとを去った。
なんで?!
どうして?!
聞きたい事は山ほどある。
でも踏み込ませない笑顔できみは私を見てたから。
私も言葉を飲み込んだ。
やり直そう。
なんか違う気がするし、
チャンスを下さい。
それも違う気がする。
一方的すぎて唐突な別れは私を歪めていく。
逃げられないよう、翼をもいでおけばよかった。
いや、私がもっと自由に飛び回っていればよかった。
溢れるのはいまさらな事ばかりで、それは私をますます堕としていく。
きみが変わったのか、私が変わったのか。
わからない事だらけ、でも安心できるの。
どうすればいいかは知ってるから。
携帯のメール画面に浮かぶ冷たい文字。
バイバイ。
送信ボタンを押し静かに携帯をとじる。
きみはすぐに気付く。
メールに気付いてどんな顔するのか、それはわからないけれど。
私から離れるなら離れてもいい。
安易に追いかけたりはしない。
どうせ私なしじゃ生きてられないくせに生意気。
きみなしじゃ生きてられない私を捨てるなんて人で無し。
でも、大丈夫。
代償はきみの涙で払って貰うから。
(続く)
最終更新:2009年07月22日 22:14