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side-N

「そろそろ寝よっか。」
「うん。」

時計の針はもう1時近くを指してる。
明日は仕事。彼女との楽しい休日ももう終わりだなぁ・・・


なーんて、一緒に住んでるんだから毎日いっしょなんだけどさ。
1日いっぱい彼女と過ごせる休日ってのはやっぱり別格に幸せなんだよね。

彼女よりも先に歯を磨き終え、ベッドに入る。
ベッドの中で彼女を待ってもなかなか来ない。
しばらくして洗面所から彼女の声。

「ごめーん、ブラウスにアイロンかけるの忘れてた!先に寝てていいよ。」

あー、そんなの別にいいのに。

なんて言ったらきっと彼女はだらしないって言って怒っちゃうから黙って目を閉じる。

ブラウス片手にリビングに戻ってくる彼女。
ここからじゃ見えないけど、なんとなく今アイロンかけてんだろーなってわかる。

長い事一緒にいるからかな、見なくてもわかっちゃうんだよね。



淡々と続く作業、そのうちに彼女からこぼれだすメロディ。
歌うのは嫌いなくせに鼻唄は好きなんだっけか。

甘いくせにまとわりつく嫌な感じはしない、意外とさらっとしてる声。
そんな彼女の鼻唄は私にしてみれば子守唄なんだ。
その曲なんだっけ。多分かなり古いよね。話したいことは沢山あるけど、眠気に負けて声が出ない。


もうろうとしてきた意識の中、アイロンを片付ける音が聞こえる。
ああ、もう終わったんだ。流石、早いね。

電気を消してベッドに潜り込んでくる。


「あれ、のっちまだ起きてるの?寝ちゃったかと思ってた。」
そう言って彼女は笑う。暗くて見えないけど、彼女の笑うと黒目がちになる目とか、きれいに
上がる口角とか、全部体が覚えてるから、簡単に頭の中で再生できちゃうね。

考える事は色々あっても、眠気からは逃れられない。答えを返す余裕はなかった。
「あれ、やっぱ寝ちゃってる?ま、いっか。」

そう言って私を抱きしめる彼女からは優しくてあったかい匂い。
その匂いに私は落ち着くんだ。
生まれて来た時から知ってるようなあったかさを感じられるから。

そんな彼女の温もりの中に幸せを感じながら、私は静かに眠りに落ちた。



おやすみ、ゆかちゃん。明日の朝も隣に君がいて、笑顔で一日が始まりますように。

1.Sunday おしまい。





最終更新:2009年07月22日 22:24