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「終わったから今から行きます。…ふふっうん、またあとで。」

いそいそと身支度をしながら軽く鼻歌なんか歌っちゃって…浮かれてる
あきらに陽の空気をかもしだすのっちがかばんを肩にかけた

「えらいウキウキしてどこ行くの?」
「ん〜?内緒♪」
「デート?」
「…内緒」

わかりやすい奴め

「のっちだってもう大人だもんねー」

ゆかちゃんがそうちゃちゃを入れると、嬉しそうに笑って

「そう言うことです。じゃあまた明日!」

足取り軽く行ってしまった

「ゆかたちも帰ろっか」

表情も声もいつもと変わらない
かわいいゆかちゃんがかわいく笑う


「どっかでご飯食べてく?」
「んーうち帰る」
「じゃあ材料買ってかなきゃ」
「そだねー」

にこにこしてなんでもないような顔して
…当たり前か、泣くわけにはいかないもんね


ご飯作ってる時も食べてる時も
完璧ないつものゆかちゃん
…をしてるつもりなんだろうな

ゆかちゃん、自分では気付いてないかもしれないけどね
さっきから一度も目が笑ってないよ?
それどころかその目、あたしのこと見えてないでしょ?


髪をなでてくれる手
まっすぐに見てくれなきゃダメなはずの視線は少しズレてる
今きっと、のっちのこと考えてる
今じゃない、ずっと
ずっとずっとのっちのこと考えてる

引き寄せられる力が強い
耳に手をかけて優しくなでて
でも舌は遠慮なしにあたしを奪おうとしてくる


我慢しきれないとこ、好きだよ
好きだけどちょっと意地悪してもいい?


「ん…ね、ゆかちゃん」
「何?」
「のっち今頃どうしてるかな?」

ズレてた視線が初めてあたしを捕らえてくれた

「…こうしてるんじゃない?」


苛立ちも焦躁も我慢しきれないとこ、それでも好きだよ





最終更新:2009年07月22日 22:39