サイドK
あ〜ちゃんとの電話中
突然光るパソコンのランプ
それは新着メールを知らせる光。
『あっ!ちょっとメールきたみたい!!』
『えっ、まじまじ?のっち!?』
マウスを握る手が震える。
だってパソコンにメールしてくる人なんて、
当たりもしないローチケか、
のっちしかいないもん。
『のっちだ!!』
嬉しくて大きな声をあげてしまった。
けど、、、
—明日かわりに卒業証書もらってきて下さい—
短くて、愛情なんかなくて、
素っ気なくて、冷たいメールに
打ちひしがれ、泣きそうになった。
『のっち、なんだって?w』
電話のむこうであ〜ちゃんが嬉しそうに聞くけど、
ごめん、期待には答えられそうにないや、、。
メールの内容をつたえた。
『・・・・・あ、あれだよ!忙しいんだよ!仕事が!!うん、そうそう!そうだ!!』
それでものっちのことを悪く言わないあ〜ちゃんに救われた。
ここで、
“ふざけんな!”
なんて言われたら、、
私もそう思っちゃいそうで、、
こわい、、。
サイドA
ゆかちゃんとの電話中
ゆかちゃんが落ち込んでるから、
何か楽しめるようなことを探して誘おうっかな?
なんて考えて、パソコンの画面を見た。
意識もせずにパソコンの電源を入れると、
珍しくメールが届いてた。
メールを開く。
と、同時に電話のむこうでゆかちゃんが突然大きな声を出した。
『のっちだ!!』
どうやらメールがきたらしい。
なんて偶然!すごいね!
なんて思っていたら、、、あれ?
のっち?ん?あ、、
のっちだ、、、。
私のパソコンに届いていたメールものっちだった。
ゆかちゃんに送られたメールの内容に
『ふざけんな!』
って思ったけど、
その思考はすぐに消えた。
私に届いていたメールの中ののっちは、
ゆかちゃんばっかりだったから。
—あ〜ちゃん元気?
あ〜ちゃんのことだから元気だよね?
今すごく忙しくてとても充実してます。
だけどやっぱり淋しくて、思い出さない日はないです。
でも連絡をしたところで次いつ返せるかもわからないから、
これ以上淋しい思いをさせたくありません。
言い訳だな、こりゃ。
ごめん。なんか答えのない相談みたいになっちゃった。
あ、卒業式には戻れなそうです。
私は大丈夫だから、
ゆかのこと、たのむわ。
ごめん。おねがいします。
のっち—
主語がなくてもすぐにわかった。
—思い出さない日はない—
ゆかちゃんのこと、思い出さない日はないって。
のっちも淋しいんだな。
精一杯の思いやりと強がりが伝わってきた。
『仕事が忙しいんだよ!』
のっちを責める言葉は消えた。
でもゆかちゃんもそろそろやばいんじゃない?
のっち?
あ〜ちゃんに頼むって、、
あ〜ちゃん、何したらいんよ?
最終更新:2009年08月01日 21:23