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Side K
夏休みも終って、新学期が始まった。

後悔しないように。

そう言っていたあ〜ちゃんだけど。

まぁ。
そう簡単に言えないのが現実でして…。

会話だって以前よりは、普通にしているし。
明らかにあ〜ちゃんの態度には表れている。
でも、ずっと避けてたから。
今さらな感じで、伝えるタイミングが見つからないみたい。

だから、少しだけ手伝ってあげる事にした。



Side N
9月も後半。蒸し暑い夏が過ぎて、少しは過ごしやすい。
あ〜ちゃんとゆかちゃんは、時々図書館に顔を出してくれる。

あ〜ちゃんを送っていった日から、あ〜ちゃんとの会話が増えてきて嬉しい限り。

なんかもう、あ〜ちゃんに好きになって貰うとかどうとか、あんまり気にならなくなってきて。
ただ一緒にいて笑ってられたら良いなって。
それで、あの眩しい笑顔が戻ってくれたら良いなって。
そう思うようになった。

まぁ、そりゃ好きになってもらえたら、それ以上はないけどね?


…で。
今は何をしてるかと言うと、さっきゆかちゃんから電話がきて。

『のっち今暇?てか暇だよね?今から家おいでよぉw』
「え?これから晩御飯…。」
『ん、暇なんだね?じゃ、また後でwヒヒw』
あたしが返事し終わる前に切られた。

…。半ば強制的にゆかちゃんちに行く事になり、今向かっている所なわけですよ。

あ、でもゆかちゃんちってことは、あ〜ちゃんも居るのかな?
っていうか、あ〜ちゃんちじゃん!
うわwなんかいきなり緊張してきたぁw

二人が住んでいるマンションに着くと、ゆかちゃんが外で待ってくれた。



「外まで迎えに来てくれたの?」
「だってのっち、部屋まで知らないでしょ?」
「ぉお。そうだった。」
「忘れてたのね…。」
はぁ。と呆れ顔のゆかちゃん。

「あははwでも、電話で聞いても良かったのに。」
「何、人が折角来たのにぃ。あ〜ちゃんだったら大喜びなくせしてー。」
「ぇえ?。いやぁ〜、そんなことないよ?」
思わず、その光景を想像してたら。

「ウソつきぃw今想像したでしょ?ニヤケてるし…。」
そう言いながら、あたしの肩をツンツン突いてくるゆかちゃん。
当たってるだけに、何も言い返せないw

なんだかんだ話しながら、ゆかちゃんちの玄関までやってきた。
「あれ、ゆかちゃんち今日カレー?」
この食欲をそそられる匂い。
「うん、そうだよ?のっち好きでしょ?」
「うんw超好きw」

「ふふ。なら良かった。」
って、あたしの為に作ってくれたの?
なんてwそんな訳ないかぁ。

玄関を開けて中に入るゆかちゃんに続いて、あたしもお邪魔する。

「あ〜ちゃんただいまー。のっち来たよぉ。」
「お邪魔しまぁす…。」
少し緊張しながら、あ〜ちゃんのいるリビングまで通される。



「大本さんいらっしゃいw」

そのリビングは何やらキレイに飾り付けられていて…。
わっかとか花とか…。

「コレ…、なんかのパーティー?」
と部屋を見渡しながら、あたしが聞いたと同時に

「「のっち、お誕生日おめでとう!!」」

二人が一緒にクラッカーと共に叫ぶ。

「ほえ?」
訳も分からずに間抜けな声を出してしまった。

誕生…?
え、ちょっと待てよ?今日って20日?
ああ!あたし誕生日じゃん!
やっべ。忘れてたw友達そんないないから、お祝いメールとかもないからなーw

「ほらほら。いつまでもつっ立ってないでぇ、座る座るw」
「あ、ぁ、うんw」
ゆかちゃんに促されて、美味しそうなおかずが並ぶテーブルにつく。

「へへwやったね、あ〜ちゃん。のっちビックリしてたよ?」
「うんwこういうのやっぱり楽しいねw」
「ねw」
悪戯を成功させた子供みたいに、キャッキャと嬉しそうな二人。



「あたし、カレー持ってくるね?」
そう言って席を立つあ〜ちゃん。

それにしても、どれも美味しそうだな〜。
なんて思いながらテーブルの料理を眺めていると。
「コレ。全部あ〜ちゃんが作ったんだよ?すごいでしょぅ。」
頬杖を突きながら、自慢げにニコニコ言ってくるゆかちゃん。

「ふぇ〜、すごいね〜。」
ただただ感嘆の声が漏れるばかり。
「朝から、のっちの為にって…。」

え?あたしの為に?
ふふふって笑うゆかちゃん。
「あの、それって?…。」
そう聞いたけど、ゆかちゃんはニコニコしているだけで答えてくれない。

「ゆかちゃーん、1コ持てないからお願ぁい。」
あ〜ちゃんに呼ばれて、ゆかちゃんも席を立つ。

…コレ全部、あ〜ちゃんがあたしの為に?マジで?
信じられなくて、自分のほっぺを引っ張るとちゃんと痛くて…。
うわ…もう何か、嬉しくて泣きそうw


—つづく—





最終更新:2009年08月01日 21:53