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あの日から私達は想い合った。まるで恋人のように。些細な喧嘩もした事あるし。それでも、想い合った。でも、恋人ではない。
その理由は単純。
好きとか付き合おうとか明確な言葉がお互いなかった。
私達はお互い最後の一歩を踏み出せずにいた。
明確な言葉がほしいと思うし、ちゃんと言いたいと思う。でも、このままでも良いとも思ってしまう。



長い時間が過ぎ、私は四年生に、のっちはまた三年生として春を迎えた。
この時期に多いのが新歓。毎年のように繰り返されるそれは私からしてみればどうでもよかった。たいして面白くもないし、先輩である私達がお金持たなきゃいけないし。
バカそうな顔をした男が先輩可愛いですねなんて言ってくる。
下心が丸見えですから!もう、頭に来るよ!
イライラしながら家に帰るとのっちからメールが着ていた。
「最近会ってないね。あ〜ちゃん元気?今度、良いバンドのライブあるからおいでよ!」
のっちも新歓で毎日飲みに行っていて全く会えていなかった。
「元気だよ!ライブ最近見てないから行きたい!」
そう返事だけ返し、眠りにつく。



数日後、久しぶりにライブハウスに行く。
すっかり、仕事を覚えたのっちはバーカウンターにいた。
「あ〜ちゃん!久しぶり!」
「久しぶりだね!二度目の三年生頑張ってる?」
「頑張ってるよ!ただ、周りが若すぎてついていけないねw」
「ついていけないって一個しか年変わんないじゃんw」
「まぁ、そうなんだけどさwあ!お勧めのバンド、今日トリだから見てってね!」
「うん!わかった!」
のっちと話しながら待っていると、やっと、トリのバンドが始まった。
のっちが言ってた通り、凄い良いバンドだった。
そのバンドがやった曲で「近距離恋愛」という曲があった。


「僕らはまだいい会えない訳ではないし」


そう。私達は会えないわけじゃない。会おうと思えばいつでも会える。


「どこにいたって僕らは想い出せるから孤独な夜などないのさ」


そう。私達の心の中にはお互いが存在している。


「近距離恋愛はすれ違いの日々だ」


どんなに側にいても、すれ違ってしまう。
誰でも経験する近距離恋愛も遠距離恋愛と同じくらい辛いもの。
私達はすれ違っているかな?
ねぇ、のっち。私達の近距離恋愛は上手くいってるのかな?
ほんとはね、あ〜ちゃん不安なんだ。





つづく





最終更新:2009年08月01日 22:00