Side N
「あの、今日は話したいことがあって…。」
怒られる覚悟で、ちゃんとあ〜ちゃんとのことを伝えようと、ゆかちゃんを家に呼んだ。
「私も…ちょっと話したいことがあるんけど。」
何だろう?
「え、じゃあゆかちゃんから先に…。」
やっぱ言いにくい…。
「いいの?」
「ぅ、うん。」
「じゃあ、先に言っちゃうね?…あ〜ちゃんのコトなんじゃけど。」
「ぇ…。」
あ〜ちゃんの名前が出てきて動揺してしまった。そして…。
「のっち、あ〜ちゃんと何かあった?」
「ご!ごめんなさぃ!」
ゆかちゃんの言葉で咄嗟に謝っていた。
「w何で謝るん?」
笑いながら聞いてくるゆかちゃん。
「だ、だって、その、実はあたし、ゆかちゃんとの約束破っちゃって…。」
「のっちの話したいことって、その事?」
「うw、はい。」
てっきり怒られるものだと思っていたから、笑っているゆかちゃんに逆になんだかオドオドしてしまう。
「あの、ゆかちゃん?」
「あぁwごめんごめん。何で怒られないかって思っとるんじゃろ?」
「うん。」
「ふふ、怒りたいけど、怒れないんよ。私も同じだから。」
「え、同じ?」
「そ、おんなじぃw」
同じ?どういうこと?
いまいち理解できないあたしの為に、さらに言葉を付け加えてくれるゆかちゃん。
「私も、約束破っとるけぇ。ごめんね?」
「じ、じゃぁ、もしかしてゆかちゃんもあ〜ちゃんと?」
「そういうこと〜。」
話を聞くと、ゆかちゃんもあたし同様、あ〜ちゃんかららしい。
「にしても、あ〜ちゃんどうしたんと思う?」
「どうしたって?」
「じゃけぇ、あ〜ちゃんからなんて、どう考えても有りえんかったじゃん?」
「まぁ、確かにあんなに…。」
あ〜ちゃんの姿を思い出して、思わず顔が熱くなる。
「ちょっとのっち、何思い出しとるん?」
「え、あ、そのぉ…あははw」
「のっちのえっちぃ。」
「いや、だってさ〜…。」
いつもからなんて想像できないからさ?
「まぁ、解らんでもないけど。…あ〜ちゃんさぁ、『指輪』気にしとらんかった?」
「あ〜、確かに。この間外そうと思ったら『外さないで』て言われた。」
「うちらが付き合っとるんも知ってたし。」
「うん。」
「じゃけぇ、そのこと、というか、相手の存在をあ〜ちゃんなりに気にしとるんかなって。
私にはのっちが、のっちには私がいるって。」
「あ〜ちゃん結構寂しがり屋だしね?」
「うちらが付き合っちゃって、寂しいって思ったんかも。」
「あ〜ちゃんこと一人になんてしないのにね?」
「でも、お揃いの『指輪』なんて着けてたらねぇ…。」
「でも、この指輪の本当の意味あ〜ちゃんに言ったらビックリするだろうねw」
「そりゃそうじゃw」
この指輪を買う前からあたしとゆかちゃんは、付き合うという関係ではあった。
それでも指輪を買ったのは、お互い心に潜ませていた気持ちをちゃんと伝えて、それでも付き合うって決めたから。
そして、その打ち明けた想いを共有して、守っていこうって約束したから。
「でもさ〜、あ〜ちゃんは実際のとこうちらの事どう思っとるんじゃろ?」
「ん〜…。たぶんじゃけど〜。うちらと一緒だよ。そこは三人ともかわらん気がするw」
「私は、のっちとあ〜ちゃんが好き。」
そう言ったゆかちゃんに続く。
「あたしは、ゆかちゃんとあ〜ちゃんが好き。」
そう、二人ともあ〜ちゃんを好きなんだ。
「じゃけぇ、あ〜ちゃんも。のっちとゆかを好きだと思うけど。どうじゃろ?」
「だったら嬉しいよ。」
でもさ?最近一時期よりもそういうことをしてこなくなった気がするんだけど…。
もう、飽きちゃったの?
—その7へつづく—
最終更新:2009年08月01日 23:08