Side N
夜中にトイレに行きたくなって目が覚めて。
ベットに並んで寝ている二人を見て、微笑ましい気持ちで部屋を出て。
今、戻ってきて、布団に入ったところ。
で、ベットの方に向いたら、あ〜ちゃんの腕がベットから垂れ下がっていたもので。
ちょっとだけなら良いかなと思って指先に触れてみた。
もちろん何の反応もないから、思わず軽く握ってしまった。
一瞬ぴくっと反応したけど、それ以上の反応はなくて、そのまましばらく握ったまま。
寝てるのにズルイけど。
握った指先に軽く唇を寄せる。
あ〜ちゃんの光が、ちゃんと戻りますように。
そうお願いして手をそっと離して。
そのまますぐに眠りに就いた。
朝になって、もそもそと誰かが布団に入ってきた気配。
どうせゆかちゃんだろうと、驚かそうと思って思いっきり抱きしめてやった。
「にゃあw」
びくっとして、声を上げるゆかちゃん。
「うへへwやっぱりゆかちゃん。」
「もう、起きてたの?」
「たったさっきだけど?」
「なんだよぅ。折角優しく起こしてあげようかと思ってたのに。」
「優しく?」
「チューでもして起こそうかと思ったんだけど?」
イヒヒって意地悪そうに笑うゆかちゃん。
「…ウソでしょ。」
「うんwウソだよ?」
まったくこの人は…。
「あ〜ちゃんにもしてるの?」
「してるよー。でも、たまにやり過ぎで怒られたりとか?」
「そっすか。」
ちょっと羨ましいかも。
「ん?のっちヤキモチ妬いてんの?」
「んー、ちょっと。」
「のっち、可愛いw」
「からかわないでよぉw」
何か可笑しくて二人で笑っていたら、部屋の戸が開いて。
「ゆかちゃん?」
ゆかちゃんを呼ぶあ〜ちゃんの声。
あ〜ちゃんは側まで来て座り込む。
「確か、のっち起こしてきてってお願いしたんだけどな〜。」
ニコニコしてるあ〜ちゃん。
「あ。」
ゆかちゃんはヤバって顔をして、ちょっと焦り気味。
「ゆかちゃん、講義朝からでしょ?朝ごはん抜きで良いの?」
「ヤダぁ!ヤダヤダ!。」
すごい即答。しかも、ふるふる首を振って必死。
「じゃ、早くきてね?あ、のっちも一緒だからね?」
満面の笑みでそう言って部屋を出て行ったあ〜ちゃん。
「のっち!早く行くよ!」
ガバッと掛け布団を剥ぎ取って起きるゆかちゃん。
「え?なんなの?」
「朝一からあ〜ちゃんのご飯食べ損なったら、ショックで一日へこんじゃうんだから!!」
「は?」
なんだそりゃ?
「いいから早くぅww」
ゆかちゃんはあたしの腕を引っ張って、ご飯の準備が整っているリビングへと向かった。
あ〜ちゃんが座って待つテーブルに二人で座わる。
そういえば、まだ挨拶してないや。
「お早う。」
「うん、オハヨ。」
「いただきまーす!」
ゆかちゃんは幸せそうな顔であ〜ちゃんのご飯を食べていく。
ホントに大好きなんだねw
あ〜ちゃんも嬉しそうだし。んじゃ、あたしも。
「いただきます!」
昨日もそうだったけど、ホントに美味しいよ。
確かに、コレ食べ損なったらへこむの分かるかもw
「あ〜ちゃん、美味しいw」
「へへwありがとう。」
ゆかちゃんはあっという間に食べ終わって、パタパタと準備を済ませて出掛ける。
「じゃあ、行ってきまぁす!」
「wいってらっしゃ〜い。」
玄関までお見送りに行ったあ〜ちゃん。
閉まる玄関の音で。
あ〜ちゃんと二人きりだということに気付く。
そういえば。
昨日のこと謝っといた方が良いのかなぁ…。
—つづく—
最終更新:2009年08月22日 21:13