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《過去》


サイドA


いくら嘘だって思い込んでも、やっぱりキツいよ、のっち。
だって気付いちゃうよ。気付きたくないのに。
私の何がいけないんよ?
私の何が足りなくて、むこうで何を補充してるわけ?

今夜も繋がらない携帯電話を枕元に置いて。いつ連絡がきてもいいように。いつでもそれに応えられるように。
鳴りもしない携帯電話の虚しさったらないよね。
こんな無機質なもの、初めからなければ“待つ”こともなかったのに。
でもね。連絡がこない夜があっても、眠れない夜があっても、それでものっちのいない世界は嫌だよ。
そう思うのは今も昔も多分きっと未来だって、変わらないでしょ?
でも、、それさえわからないんよ。
ねぇ、あ〜ちゃん辛い。
そんなこともわからなくなっちゃったんよ、、。


『俺が支えてもいい?』
ねぇのっち。それさえわからないで眠れずにいたら、優しい人がいたよ?決してヒーローにはなれないけど。
でも私のヒーローはいつの間にか人気者になっちゃったみたいだね。
わけわかんないけど甘えちゃった。よかったのかな?いいわけないよね。
でも、何で私だけ一人なのかわからないんよ。強がりだね、きっと。
ねぇのっち。こんな私を叱って?




《現在》


サイドA


のっちからの連絡を待ってばかりいたから、望んだわけでもないのに夜に強くなったよ。
だけど待っても待っても連絡は一向にこなくて、ただ眠れない夜を長くするだけだったよ。
今となってはもう待つことさえ無駄だってわかってるし、待てる立場でもないんだけれど。

一日が終わって、夜になって、眠くなって、ベッドに入ると、“何か足りん”何年たってもそう思うんよ。
そう思ってまぶたを閉じると、暗闇から広がるのは一面のあなたの姿。足りんのは、のっち。
一面のあなたの姿を描きながら、そのまま眠ることが出来た日は、いつもあなたの夢が見られて幸せでした。
だけどね。幸せな夢の途中、覚めたくないのに目は覚めて、まぶたを開けるといつもと同じ、あなたのいない朝がやってくるんよ。
そんなことの繰り返し。まだ一歩も進めないでいるんよ。
もうずーっと前に進んじゃったのっちの背中、見えなくなっちゃった。


ねぇのっち。今何してる?
その右手の先に、まだ彼女もいる?
あの頃自分のことばかりでのっちのこと何も想ってあげられなかったから、今更だけど想わせて?
ねぇのっち、幸せになって。







最終更新:2009年08月22日 21:31