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なんで、そんなこと、するんよ・・・

3人で晩御飯を食べに行って、写真好きのゆかちゃんが、カメラを持ちだした。
「はい、チーズ」
ゆかちゃんが言った瞬間に、のっちがあたしの肩を抱いた。
と、思ったら、すぐに離した
「上手く撮れた?」
なんて言いながら、ゆかちゃんのカメラから写真が出てくるのを待ってる。
のっちが、嬉しそうだ。
嬉しそうなのっちを見るのは、最近はちょっとだけ心臓が痛い。

なんで、肩なんか抱くんよ。なんで、あたしに触るんよ。
なんで、いっつも一緒に居ってくれんのよ・・・。

――友達だから

そんなコト、わかってるのに・・・。

「次、あ~ちゃんが撮ったげるよ」
喋ってないと、自分が壊れてなくなる気がした
「ほら、いくよ~」
ニッコリとピースをするゆかちゃん
「はい、チー・・・」
のっちは、ゆかちゃんには、触らないんだ・・・
違う、触れないんだ。のっちとゆかちゃんは“友達”じゃないから。


「あ~ちゃん?」
のっちの心配そうな声
「ボ~としてた!」
「そのタイミングで?!」
のっちがすかさず言った。

あたしは、ちゃんと、笑えていただろうか


帰り道、のっちは「寄りたい所がある」とか言って、ゆかちゃんと別れて、あたしと同じ道を選んだ。神様も、相当残酷な事をする
「あ~ちゃん、ちょっと遊んでいこうよ!」
公園を見つけたのっちが言う。
ブランコに二人で座って、のっちは立ちこぎする。

「あ~ちゃん!!何でものっちに言ってよ!!力になるって、言ったじゃん!!」
のっちが大きな声で空に向かって叫んだ。
「・・・・・立派な近所迷惑じゃ」
動揺が、バレないように。心臓がうるさいのが、聞こえないように。泣きそうなのを、悟られないように・・・・ちゃんと返事が、出来ただろうか


のっちがブランコを降りて、あたしの目の前に立った
「あ~ちゃんが、元気ないのは、分かってたんよ?いつまで経っても無理しとるし・・・。うちらに位頼ってよ。これでもあ~ちゃんの為になりたいんよ?」

ああ、なんで・・・なんでそんなコト言うんよ。なんでそんな真っ直ぐな目で・・・
「あ、あ~ちゃん?!」
ボタボタと、涙が溢れた。


柔らかい、感触。のっちがあたしを抱き締めてる・・・。
「あ~ちゃん、大丈夫だよ。大丈夫」
優しい声が、降ってくる。でも、答えられない
「言ってよ、あ~ちゃんが悩んでる事・・」
言えない、言えないんよ・・・。言いたいけど、言ってしまってもいいかもって思うけど、ダメなんよ・・

あたしが、何にも言えずに居ると、のっちはもっと力をこめてあたしを抱き締めた。心臓が、ギュウっと痛んだ。


「のっち・・・」
「なに?」


「・・・離して」

あたしは、のっちの体を押しのけて、

「のっちなんかじゃ、全っ然、頼りにならん!!」
グシャグシャの顔で、笑って見せた



おわり






最終更新:2008年10月11日 01:47