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例えばこれが夢なら早く覚めてほしい。
例えばこれが現実ならさっさと忘れてしまいたい。
いや、例えばじゃない。これは紛れも無い現実。
だから、忘れたい。
じゃ、何を忘れる?
樫野さんの事?
それとも樫野さんとした事?
それとも…あ〜ちゃんの事?



樫野さんと初めてやった日から、数日たった。
その間も何回かやった。
あと三日で実習は終わる。
もう自分が何をしたいのか分からなかった。
家でぼーっとしていると、
「ねぇ、のっち?」
「んー?」
「なんか、最近ずっと上の空だけど…。大丈夫?」
「んー、平気。」
「…そっかぁ。」
気付かなかった。あ〜ちゃんが私を心配してる。
凄い悪い気持ちはあるけどさ。
ごめんね、今は何も考えられないんだ。
「あ〜ちゃん。もう遅いし、帰りなよ。」
一人になりたかったから。
「…ねぇ、のっち。」
「何?」
「私ってのっちにとってどうでもいい存在なのかな…。」
「…え。」
「あぁ、ごめん…。気にしないで。じゃ、帰るね。」
そう言うとあ〜ちゃんは帰ってしまった。



本当なら引き止めて、そんな事ないって言うべきだ。
なのに、体が動かなかった。
どうでもいい存在だって思ったからじゃないよ。
大切な人が離れてしまったって思ったからだよ。


全て私がいけないんだ。
私は一体どうしたんだ。



つづく







最終更新:2009年09月03日 20:00