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「うぅ〜疲れた…」

朝練が始まって結構たつ今日この頃。朝から体力使いまくりでへとへとです。
あれから死ぬもの狂いの練習のおかげでなんとか前に進めるようにはなったけど…
あ〜ちゃんの肩が!とか、うなじが!とか言ってる場合じゃないよぉ。はぁ。

「のっち、ここすりむいてる…」
「えー?あっホンマじゃ」

更衣室で着替えをしてるとあ〜ちゃんがのっちの右肘を指して深刻な顔しだした。
え、何その顔。なんで泣きそうなの?え、何?

「ごめんのっち、あ〜ちゃんのせいじゃ」
「え?なんで?違うよ!皆でこけた時にでもできたんでしょ?あ〜ちゃんのせいじゃないよ」
「あ〜ちゃんだよ…だってこける時のっち、毎回あ〜ちゃんかばってくれてたじゃん…ごめん」

あーそうそうっ。倒れる時どさくさに紛れてあ〜ちゃん抱き寄せたりしまくってたから、そん時にでもできたんかな?1回盛大に横にこけたし。
って、あらら!うるうるしだした!やばい泣いちゃう!

「や!大丈夫大丈夫!こんなん平気すぎるってほど平気だよ?舐めとけば治るから平気!超余裕!」
「…保健室行こ!あ〜ちゃんも行く!」
「大丈夫大丈夫!そんなたいしたもんじゃないからね?とりあえず洗ってくるよ。」
「あ〜ちゃんも行く!」

ごめんね、ごめんねって謝りながらついてくるあ〜ちゃん。
正確に言うと傷のある右腕をすりすりなでながらごめんね、ごめんね、ってついてくるあ〜ちゃん。
手、柔らかいんだよなぁ…あーなんかぞわぞわする!

「ふふっ大丈夫だってば。あ〜ちゃんのせいでもないしさ。心配しすぎ。」
「でもぉ…なんかちょっとエグイことなってるし」
「エグイって!あー…まぁ大丈夫だから。」

水道でビシャビシャ洗い終わると、はいって差し出された1枚のタオル。
幻のあ〜ちゃんのタオル!

「いいよ、汚れちゃうよっ」
「タオルは汚れてもいいようにできてるから大丈夫!はい。」
「いいよ悪いよ、あ、」

なんかデジャブ…いいよいいよ言ってたら無視してあ〜ちゃんがぽんぽん拭いてくれた。
傷口に触れたら血ついちゃうよ!

「…はい。バンソーコー貰いに行こ?」
「ありがとう…タオル血ついてない?」
「あ、ちょっとついてる」
「やっぱり!ごめんね、それ洗って返すから、」
「いいよそんなん。」
「でも…」
「いいの!のっちの血だもん汚くない。いいの。」

…なんだろ、なんかニヤけちゃいそうです。





「あ、2人ともおはよー」
「あ、ゆかちゃんおはよ」
「…のっち何ニヤニヤしてんの?」
「えっ?!いや、してないしてない!おはようゆかちゃん」

やっぱしてたんだ。やべー最近感情が顔に出過ぎだろ。

「2人でどこ行くの?」
「保健室にバンソーコー貰いに。のっちちょっとケガしちゃったんよね」
「えー?鈍臭いなぁ。どれ見せて?」
「こけた時あ〜ちゃんのことかばってくれたの」
「なんだ、擦り傷じゃん。舐めとけば治るよ。」
「そうなんだけど自分では舌とどかなくて…ああ悲しい!悲しいからゆかちゃん、舐めてもらえませんか?」

傷口を見てたゆかちゃんがキッ、とこっちを向いた。またはたかれると思って身構えたら

「…いいよ?」
「ごめんなさ、え!?」
「え!!」

隣であ〜ちゃんの素っ頓狂な声が聞こえた。そんなことに気を取られる間もなく、ゆかちゃんがぺろっと舐めた。舐めたー!!!!

「ぅっ。血の味がする…」
「ホンマに舐めんくていいのに!」
「………」
「舐めてって言ったんのっちじゃん」
「そうだけど冗談じゃん!もーこんなの舐めたらばっちぃよ。ぐじゅぐじゅぺーしといてね?」
「うん、あとで100回しとく」
「うわ、なんかそれはそれで傷つくわ…」
「…………」
「じゃあまた教室でね」

そう言ってゆかちゃんは行ってしまった。それにしても普通本当に舐めます?
ぼーっとゆかちゃんの後ろ姿を見てると、服のすそを引っ張られた。

「うぉっ」
「はよ行こ」
「うわっちょ、」

ぴんっ!とシワもないほど体操服をひっぱりながらスタスタ歩くあ〜ちゃん。
ちょちょ、そんな引っ張るとまたこけちゃうよってあ、保健室ついた。

「あ〜ちゃんあ〜ちゃん!ストップストップ!」
「……」
「あ〜ちゃん?」
「のっちとゆかちゃんってさ…」
「?」
「…やっぱいい」
「また〜?」
「……先生バンソーコーくださーい!」


つづく






最終更新:2009年09月03日 20:53