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—幸せのカタチ—


ねぇ、、
また会えるかもしれない?
また笑えるかもしれない?
また想い合えるかもしれない?
また抱きしめてくれる?


だから、
またね?
ちょっとだけ、、、



『バイバイ、のっち。』



名残惜しさは否めない。
だけど簡単に腕から逃げ出すことができた。
最初からしっかり私のことを捕まえてたわけじゃないのっちの腕が、ダランと横に下がる。
名残惜しさは、お互い、否めない。


笑って“さよなら”するはずだったのに。
だらしなく下がった、いつもは優しくあったかい腕をみると、自然と泣けてきた。


こうなることは想定内。
気付かないわけないじゃない。



いずれは帰る愛しい人を少しでも長く引き止めようと、散々優しくしてきたつもりだけど。
その中で、“もしかしたら”なんて、数パーセントにかけてもみたけど。
臆病で意気地なしののっちのことだから、


『あ〜ちゃんとこ戻りな。』


ほらね。
たった一言で、すぐに気持ちが帰っていった。
腕から逃げ出すのが簡単なの、当たり前だね。


結局、こうなることは想定内。
気付かないわけないじゃない。


でもね、、、


ゆかの気持ち、ちっともおさまってくれないの。
とんだ想定外。
気付かないわけないじゃない。



のっちの想う幸せのカタチと、
ゆかの想う幸せのカタチが、
ぴったり一緒じゃなくてもいいの。
ほんのちょっとでも、
少しだけでも、
重なれれば、それだけでいいの。
そうだったらいいのにな。


“幸せになってほしい”
のっちは言うんだろうな。
“ありがとー”
私は笑って返すんだろうな。


でも、本当はね?


本当は、、、


のっちがいないと、私の幸せは完成しないの。
そんなこと言ったら、おもいっきり眉を八の字にして、困った顔して、そして、ちょっと笑うんだろうな。
のっちには笑っていてほしいけど、そんなの私の望んだ笑顔じゃないよ。



他には何もいらないのに。
ただ、のっちのことが知りたいだけ。
会わなくなって、知らないことが増えてく毎日。
“それでも平気”なんて、多分一生おもえない。
ゆかの気持ち、おさまりなんかつかないの。
愛なんて、憎らしいものだね。
目指すのは、ただの捨てられ上手。
なんて、ね、、。




ねぇ。
また会えるかもしれない?
また笑えるかもしれない?
また想い合えるかもしれない?


ううん。違うの。
そうじゃなくていいの。
ゆかの幸せのカタチは、そうじゃなくてもいいよ。


ねぇ、のっち。
ゆかね?


片想いでもいいの。
私が二人分愛すから。




END





最終更新:2009年10月22日 16:44