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実習の報告を終えて、あの高校に行く。
中には入りにくいから、校門にたたずむ。
ひたすら、樫野さんが現れるのを待つ。
実習でもないのに高校にいたから、私を知る生徒から話し掛けられたり、視線を感じるけど、そんなのはどうでもいい。
私が会いたいのは樫野さんなんだ。
しばらくすると、樫野さんが現れた。
「樫野さん!」
樫野さんは一回目を合わせただけで、私の前を立ち去ろうとする。
ダメだよ!行かないで!話したい事があるんだよ!
そう思い、樫野さんの腕を掴む。
「樫野さん!待って!」
「なんですか!」
私を睨み付けるような目で見る。
「少し話したいんだ。」
「ゆかは話す事なんてない!」
「私はあるんだよ!ねぇ!聞いて!」
「…早く終わらせて。」
話したい事…じゃない。謝りたいんだ。そうじゃないと次に進めないんだ。
「…ゆかちゃん、私はあの時の約束忘れてたんだ。…ほんとに、ごめん。」
樫野さんは今にも泣きそうな目をしていた。
「もう…いいよ。そんな事。どうせ約束だって守れないんでしょ。」
「…うん。ごめん。…今付き合ってる子の事、愛してるから。」
「そんな事、もう知ってるよ。…あんな約束、大した約束じゃないし。」
「ほんとに、ごめん…。でも、ゆかちゃんは覚えてたんだよね?」
「だから何?…もういいでしょ。もう、終わった事だし。」
「…傷付けて、ごめん。」
「もう、謝らないで。…もう、会いに来ないで。」
そう言うと、樫野さんは走って帰ってしまった。
これで良かったのかなんて分からない。
ごめんね。でも、私にはあ〜ちゃんが必要なんだ。私が愛したのあ〜ちゃんなんだよ。
罪悪感は消えない。いや、消そうなんて思わない。
樫野さんを傷付けた罪を私は一生背負って生きていかなきゃいけないんだ。
つづく
最終更新:2009年10月22日 16:58