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「はぁ〜かわいかったなぁ……」
隣でうっとりしながら先ほどから同じことを繰り返す。
さっき収録した番組で共演したタレントさん、確かにかわいかったけど。
「のっちは軽すぎじゃ」
子供っぽいとわかっているけどうっかり嫉妬が口をついてしまった。
その言葉に先ほどまでうっとりしていたのっちがニヤリと口角を上げるから
つい感情を身を任せてしまった恥ずかしさと自分に対する苛立ちが一気に押し寄せて頭にカァーっと熱が上り同時にずきずきした痛みを感じた。
「だ、だって共演して優しくされたりしたらすぐバカみたいにヘラヘラ笑ったりするし
かわいいとかすぐ言うんじゃもん、軽すぎじゃけぇ!」
とりあえず恥ずかしさを誤魔化そうと早口で言葉を捲し立てる。
「それに、言霊っていうのんがあるじゃろ」
「うん?」
「かわいいって言われたタレントさんがほんまにかわいくなって」
あ、やば。そう思ってももう走り出した気持ちは止まらない。
「のっちを口説いてきたらあ〜ちゃんどうすればええんよ……」
言った直後頭に上っていた熱が温度を変えず顔へと広がりそして首から身体全体に伝わっていくのがわかった。
は、恥ずかしすぎる……。
思わず顔を伏せる。
のっちの顔が直視できない、けど視線は痛いほど感じた。
感覚が麻痺して数秒間がとても長く感じられる。
とにかく空気を変えねば、そう思って大口を開けた瞬間だった。
「あ、それなら大丈夫だよ?」
「へ?」
「だってのっちが一番かわいいって言ってんの、間違いなくあ〜ちゃんだもん」
勢いよく顔をあげると穏やかな顔で微笑むのっちがいた。
「かわいいよ、あ〜ちゃん」
その言葉は甘く響いた。






最終更新:2009年10月22日 18:40