N
罪を背負い、君を離さないと決めた日から長い時間が過ぎた。
私達は大学を卒業して、あ〜ちゃんは保育士、私は高校教師になった。
喧嘩はあったけど、それでも私達は愛し合った。私達はお互いにお互いの存在が必要だった。
あれから多くの事を考えたけど、行き着く先は結局あ〜ちゃんが好きだという事。
多分、これからもそれの繰り返しだ。でも、君となら大丈夫。
今年もまた、暑い夏に蜃気楼に惑わされながらも、目の前の君を愛しく思う。
「ねぇ、あ〜ちゃん。」
「何ぃ?」
「そろそろ、社会人としての生活にも慣れてきたしさー。」
「うん。」
「一緒に暮らさない?」
「え…?」
「んー、いやなら別にいいけどさ。」
「イヤじゃない!のっちと一緒に暮らしたいよ!」
「良かったー!んじゃ、部屋探しに行こうか!」
「うん!」
愛しい君と新しい生活を始めようか。
罪は消えないけど、蜃気楼に惑わされることも、いずれ無くなるからさ。
確かな存在の君が一番大切だよ。
だから、どうか君は蜃気楼とはならないで。
君だけが私のリアルだからさ。
おしまい
最終更新:2009年10月22日 21:16