Side K
もう、なに勝手にイライラしちゃってるんだろ
のっちは悪くないのに
はぁ…なんで好きになっちゃったんだろ?
なんで昨日、来ちゃったんだろ?
分かってたはずじゃん
のっちはあ〜ちゃんが大好きって
…それでも、会いたかったのは何で?
でも、考えたって分からない
頭を抱えたその時
『好きに理由なんて必要ないよ?』
え?
頭の中に聞こえた、心地良い声
あ〜ちゃんだ
『分かんないけど好き。恋って、そういうもんでしょ?』
でも…
のっちはあ〜ちゃんが…
『あたしはもう居ないから。気にしないで、ゆかちゃんの気持ち素直に…ね?』
あ、、あ〜ちゃん行っちゃう。待って…
あ〜ちゃんは平気なの?
『wあたしはゆかちゃんの心臓だよ?だから、ゆかちゃんが幸せなら幸せよぅw』
サラッとそう言うと、ふっとあ〜ちゃんの気配が薄れて、元に戻る
瞬間
心がふわっと温かくなった
あぁ…あ〜ちゃんて、温かいんだね
のっちが特別って言うの分かる気がする
『素直に』…か
もし、告白したら
のっちは、ちゃんと私を見てくれるだろうか?
正直、私にはそんな自信はなくて
だって、のっちが私を見てても、それは私の中のあ〜ちゃんを見てるんじゃないかって、そう思っちゃうから…
会った事ないけど、あ〜ちゃんは魅力的だもん
そんなの当たり前
はぁ…
やっぱり素直になんて無理だよ、あ〜ちゃん
用の無いタンクのレバーを引いて、形だけ水を流した
一緒に気持ちも流れたら良いのに…
流れる水を見て、そんな事を思った
トイレのドアを開けると、そこにのっちが立っていてビックリした
「あ、ごめんなさい。待ってました?」
「うん、待ってた」
「あ、じゃ、どうぞ」
そう言ってのっちを避けていこうとしたら、ぐっとさっきみたいに腕を掴まれて、また立ち止まってしまった
「ゆかちゃん、待ってた」
「はい?」
何それ?
「ゆかちゃんに、聞いて欲しいことがあるんだ…」
それ、本当に私なの?
「あたしさ…」
そんなの、嘘だ…
—つづく—
最終更新:2009年10月22日 23:38