「なんかしゃべってよ〜。どうしたん?」
再び左肩に重みを感じながら、のっちは心の中で叫ぶ。
かーわーいーいー!!!
どうしよう、これは、この接触はどうしたもんか!ゆかちゃーん!
「…のっち?」
「あ、いや、ありがと…来てくれて」
「ふふっうん。あ〜ちゃん頑張ったんよぉ…めっちゃこいだもん自転車。」
だよねだよね。
駅からうちまででも結構な距離なのに、あ〜ちゃんが行ってる塾から駅経由でうちだもんな…。
なんか申し訳ない。
「疲れた?のど渇いた?なんか買ってこようか?」
「いらん。なんもいらん。」
「…そこに自販機あるからのっちちょっと行って、」
「なんもいらんって。…ここにおって。」
目と目が合った。
あ〜ちゃんはコートのポケットから出した左手でのっちの左腕を掴む。
目、反らしたいけど反らせないや…なんだこれ。
あ〜ちゃん側の体がどくんどくん脈打つのが分かる。
…なんだこれ。
「わ、わかった」
やっと出た言葉がこれかよのっち!もっとなんか、なんか、…ないな!
言葉が浮かびません…あ〜ちゃんかわいいしか浮かびませんよホント…。
それを聞いたあ〜ちゃんはくしゃっと笑うとのっちの左腕に抱きついた。
心臓がズキンって言った。確かに言った。
まずい…このままじゃ殺られる!
「こうしてるとあったかいね〜」
「ああああ〜ちゃん!」
「なにぃ?」
「そ、そろそろ帰る?時間も遅いし…」
「…もうちょっといる」
ですよねー!来たばっかだもんねー!
いや、のっちだって帰って欲しい訳じゃないんよ?
ただ、その、心臓の機能低下が激しい気がして…。
「…のっちはもう帰りたいん?」
「いや!そう言う訳じゃ!」
「じゃあもうちょっといようよ…」
ああ…お母さんお父さん、彩乃はもうダメです。
先にいくことをお許しください…このままこの最終兵器にやられて、彩乃は、彩乃は…
ピトッ
「のっちのほっぺあったか〜い」
爆発します!
つづく
最終更新:2009年11月01日 02:47