なんだか寒い校門の前。
あ〜ちゃんはずっと恐い顔。
のっちは涙がとまらないよ。
もうこうなったら……
のっちの選択は只一つ!
「ねぇあ〜ちゃん。嘘ついてもいい?」
「いけん。死んじゃう」
「のっち天使になりたい。のっちでも天使になれる?」
「……なれん」
「なんで!?」
「天使になるのは簡単じゃないんよ。天使に相応しい魂か、きちんと仕事ができるか、しっかりとした精神力が備わってるか等々の審査があったりなかったり……」
「……あるの? ないの?」
「その厳正な選別の末、アミダで決められてるんよ」
「…………アミダ?」
「あ〜ちゃんみたいな優秀な魂じゃないとなれんのよ」
「アミダ……」
「じゃけぇ、命を無駄にするようなことはしちゃいけん」
「うぅ……」
空はどんより暗い。
のっちの心はもっと暗い。
ああ、あ〜ちゃんが真面目なんだかふざけてんだか全く判断がつかない……
大体あ〜ちゃんがなに言ってんだか全然理解できない。
のっちんとこいきなり来たり、まぁのっちが呼んだらしいけど、人の恋路を邪魔……
じゃなくて手伝ったり、いきなり天使やめましたとか言ってみたり……
アミダがどうたらとか言ってみたり……
もうね、いい加減にしてくれと。
いつの間にかあ〜ちゃん無しじゃ普段の生活もまともに送れなくなったのっちの身にもなってくれと。
「じゃああ〜ちゃんとはバイバイなんだね……今まで凄く楽しかったありがとう」
「……項垂れとるね」
「そりゃそうだよ。もうのっちの頭は大混乱のしっちゃかめっちゃかで、頭ん中でハムスターとモモンガが日の丸のハチマキして固く抱き合いながら反復横飛びしてるよ」
「……あんま想像できんけど大変そうなんは伝わった」
「なに言ってんの。あ〜ちゃんならのっちの頭ん中くらい分かるでしょ」
「もう分からん」
「はいはい。もっと分かりやすく言うならね、家の中に鳩が飛び込んできて、そこに友達とのっちの分のジュースを持ったお母さんが入ってきて驚いたお母さんがテレビのリモコンで「のっち」
「……なに?」
「あ〜ちゃんがどっか行っちゃってもいいん?」
「ヤダよ。ヤダけどのっちの天使はやめちゃったんでしょ?」
「そう。やめた」
「じゃあ仕方ないじゃん。のっちにはどうしようもできないし」
「あ〜ちゃんは、天使じゃなきゃいけん?」
「…………え?」
「あ〜ちゃんは天使じゃなきゃ、のっちの傍におっても意味がないん?」
そういって俯くのっちの元天使。
のっちは、下を向いたあ〜ちゃんを初めて見たよ。
〜続く〜
最終更新:2009年11月01日 03:19