華やかさと一抹の侘しさを併せ持つ光。
偽りの花の魔性は、
世代も世界も、性別さえも容易く飛び越える。
靡く漆黒の髪の香り
風に踊る赤、白、青、黄…
隠された導火線を指で探って火を付ける
燃えて煌めくあなたは私に
瞬きする間も与えてはくれない。
抱き締めながら、ふとそんなことを思った。
子ども騙しの玩具みたいな光と
今が盛りと咲き誇る大輪の花と
どっちが本当のあなたなんだろう
瞳を閉じても明滅する光
「…の…っち…!…も…ゆか……死ん…じゃ、う…っ…」
クライマックスに向かい、高鳴る歓声
狂ったような開花の連打
今夜もあなたは、
この腕の中で、
眩いばかりの花を咲かせる。
か細い声が天に届いて
あなたが弾ける瞬間が見たい
美しいあなたを何度でも、何度でも
火花が瞼に焼き付いて
あなたしか見えない
あなたしかいらない
あなたしか、愛せない…
私をあげる
私のすべてをあげるから
どうかどうか…
強引に閉じ込めようとすれば
火傷するのは目に見えているのに
それでも手を伸ばさずにはいられない
朝になると昨日のことが嘘みたいな無垢
それでもいい、
どんなに季節が変わっても
あなたに火を付けられるのは
私だけでありますように
fin.
最終更新:2009年11月01日 03:48