深く浅く唇を重ねながら、
冷たく湿った髪から耳、首筋へと指を滑らせると、
ゆかちゃんの唇から小さく声が漏れた。
何かを訴えるように、くいくいっとのっちのシャツの襟元を引く。
構わず続けようとするのっちから逃げるように顔を背けるゆかちゃん。
拗ねたような目に怖気づく。
「……やだ」
やっぱり…。ちょっと、ご、強引過ぎたよね。
「…だ、だよね」
隣には、もちろん壁ひとつ隔ててはいるけど、あ〜ちゃんも眠ってる。
こんなのダメだよね。
呟いて身を起こそうとしたのっちの顔に、今度はゆかちゃんの指が触れた。
「…邪魔なんよ、これ…。脱いで…?」
小さく零したゆかちゃんは、
のっちのシャツを握った手をくいくい動かした。
『ゆかちゃん、自分の小悪魔、…本当早く自覚した方が、ええよ』
「…ご、ご、ごめん」
「こんなときまで噛みよる」
笑うゆかちゃんに、部屋に来たときからずっと張り詰めていた気持ちが
ふっと楽になった気がして、のっちは袖から腕を引き抜いた。
つづく
最終更新:2009年11月01日 04:02