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私とゆかちゃんによる、『のっちへの逆襲』は、大成功を納めた。
のっちの泣き顔、恥ずかしそうな顔…とろっとろにとろけた顔…。
初めて見るのっちに、私は魅了されもっともっと虜になってしまった。
逆襲して良かった…。のっちの弱点も知れたし。

…でも、一つ。
ただ一つだけ、物足りなさがあるとしたら。
それはゆかちゃん。
のっちのとろけた顔を見て。私もとろけた表情を二人に見せてしまった。
でも。
ゆかちゃんのとろけた顔は…見ていない。
多分はのっちは見たことあるんだろうけど…。
私だって…ゆかちゃんのそういう顔を見てみたい!私だけ見せるなんて、フェアじゃないっ!と、思う。

…そう思うのは私のワガママなのかな?…


………


 「それでこの浴衣がね〜…」
 「あ〜可愛いねぇ〜」
私の横で雑誌を見ながら、浴衣の話を繰り広げているゆかちゃんとのっち。
あの日から何日か経ったある日。
私とゆかちゃんは、またのっちの家に遊びに来ていた。
三人でゲームしたり、雑誌を読んだり、浴衣の話をしたり…。
いつも通り、楽しい時間を過ごしていた。
 (浴衣かぁ…)
今年は浴衣着たい!って言ってたもんね、ゆかちゃん。
 「あっ!これとか良いんじゃない!?」
一つの浴衣を指さすのっち。
 「大人っぽい浴衣じゃね〜。のっちはこういうのが好き?」
 「えっ!?……うん。ゆかちゃんに似合うかなって」
犬のように、人懐っこい笑顔を浮かべるのっち。
のっちのその言葉と笑顔に、頬を赤らめるゆかちゃん。
 「…ありがと、のっち」
 「あっ…うん。…どういたしまして」
今度はのっちが顔を赤らめる。

…なんかすごいラブラブな感じ…。
べ、別にヤキモチ焼いてるわけじゃ…。

 「あっ…」
のっちが小さな声をあげる。
 「どうしたん?のっち」
 「ジュース、切れちゃったみたい。何か買ってくるよ!」
立ち上がって財布とケータイを手に取るのっち。
 「他に何か、買ってきて欲しい物はある?」
 「う〜ん…あっ、ピノ食べたいっ!」
 「本当、好きだね…アイス。あ〜ちゃんは?」
欲しいもの、欲しいもの…。
う〜ん…すぐにデレデレしたりしない、恋人?……ってそんな事言える訳ないか…。
 「…あ〜ちゃんもピノ食べたい」
 「うん、わかった!それじゃあ、行ってくるね!」
 「「行ってらっしゃ〜い!」」
笑顔で、部屋を飛び出していくのっち。

 ガチャ……バタン…


のっちが出かけて、部屋の中は私とゆかちゃん…二人きり。
何か、二人きりだと思うとドキドキしてきた…。
ゆかちゃんを見つめてみる。
ゆかちゃんはまだ雑誌に夢中みたいだ。
よっぽど楽しみなのか、キラキラした瞳で浴衣を見つめている。
 (可愛いなぁ…ゆかちゃん…)
のっちとは違う可愛さ。
強く握ったら折れてしまいそうな細い腕、指先が切れそうな程綺麗な髪、思わずキスしたくなるような…そんな柔らかそうな唇…。
 (…ゆかちゃんのキス…すごく気持ちよかった…)
のっちへのおしおきにも関わらず、先に達してしまいそうになった私への、ゆかちゃんのおしおきのキス…。
何もかもを奪ってしまう、激しくて気持ちいいキス。
 (はぅ…)
色々思い出して一人体を熱くしてしまう。
前はこんなにエッチな子じゃなかったのに…。
のっちのせいじゃ…絶対そうじゃ…!…のっちのばかっ。

色々な事を考えても、私の目はゆかちゃんの唇から離れてくれない。
 (したいな…キス…)
トクン、トクン…と、鼓動の音が頭と耳に響く。
唇から…目が、離せない…。

 「…ん?」
ゆかちゃんが顔を上げて…目が、合った。
 (…っ!)
 「あ〜ちゃん?」
私の様子がおかしいことに気づいて、ゆかちゃんが私に近づいてくる。
 「あ〜ちゃん、顔赤いよ?大丈夫?」
似たような台詞をついこの前聞いたような…とか思っていたら、前髪をかき上げられておでこを合わされた。
 (っ!!)
ゆかちゃんの顔が、近い…。
 「熱はないみたいだけど…」
ゆかちゃんの甘い吐息が、私の頬を擽る。
少し顔を傾ければ…ゆかちゃんの柔らかそうな唇に触れる…。
 (…ちょっとぐらい…いい、よね…?)
私は、いとも簡単に誘惑に負けてしまった…。
 「んんっ!?」
ゆかちゃんの唇に私の唇を重ねる。
まさか、私にキスされるとは思ってなかっただろうな…。
 「ん…」
やっぱりゆかちゃんの唇は柔らかくて、なんか…甘い。
重ねてるだけでもすごく気持ちよくて…。
ずっとこのままキスしていたいけど、長く触れ合ってると本当に変な気分になっちゃいそうで。
名残惜しいけど、唇を離そう…としたその時。
 (!?)
ゆかちゃんの両手が、私の腰にそっと置かれて、唇を少し強めに重ねられて。
 (ゆか…ちゃん…)
ゆかちゃんも、もう少しキスしていたいって思ってくれたのかな…。
少し嬉しくなって、ゆかちゃんをそっと引き寄せるように両手を肩にかけた。


そのまま柔らかく唇を重ねていたのだけど、少し物足りなくなったのか、ゆかちゃんの舌が唇を割って中に入り込んできた。
私の様子を伺うように優しく舌を絡める。
 「ん…ふ…」
前と違って、すごく優しい舌の動き。
ゆかちゃんにしては珍しく、すごく弱気な感じがする…。
 (でも…気持ち…いい…)
いつものゆかちゃんには勝てないけど…今日の弱気なゆかちゃんなら勝てそうな気がする。
 (頑張ればゆかちゃんのとろけた顔が見れるかも…。…よしっ…!)
そう思って、少し強気で行く事にした。
片手でゆかちゃんを抱き寄せて、もう片手はゆかちゃんの頭に添える。
絡めていた舌を深くして。
のっちのキスみたいに優しいけど激しく、ゆかちゃんのキスみたいに、何もかもを奪うように少し強引に…。
 「ん…ふ……はぁ…ぅ…」
小さく声と熱い吐息を漏らしたのは私じゃなく、ゆかちゃん。
 (イケる…っ)
確信した。今日のゆかちゃんは乙女モードに入ってる!
確信を得て自信が付いた私は、手を先に進めることにした。

頭に添えていた手をゆかちゃんの胸元へ。
服の上から、優しく刺激を与えてみる。
 「ぁ…んっ…」
 (うわぁ…甘っ…)
小さく紡がれた声はすごく甘くて…もっと聞きたい、と思った。
Tシャツの下に手を滑らせて、後ろに回した手でブラのホックを外す。
…ゆかちゃんの胸は…マシュマロみたいに柔らかかった。
その感触につい夢中になって手を揉み動かしてしまう。
 「んゃぁ…っ…ぁっ」
ゆかちゃんの甘い声は…思考回路を麻痺させる…。
 (頭が…熱いよ…)
キスしていた唇を離して、ゆかちゃんの耳元へ。
縁を舌でなぞって、耳たぶを甘噛みして…。
 「ぁっ…んんっ…!」
 (可愛い…っ)
私のすることに敏感に反応してくれるゆかちゃんがすごく愛しくて。
ただでさえ、こんな甘甘なゆかちゃん滅多に見れないから、私の胸はドキドキを通り越して破裂しそうに高鳴っている。
 「…はぁ……ゆか、ちゃん…っ…」
ゆかちゃんを呼ぶ私の声も、驚くほど甘い。
 「…あ〜、ちゃん…」
チュッと軽くキスされた。
 「もっと…して、くれる…?」
潤んだ瞳で、赤らめた頬で、濡れた唇で、腰が砕けそうな甘い声で囁かれる…とってもとっても甘い、お誘い…。
こんなゆかちゃんに誘われたら、断れる人間なんて絶対いない…。
 「う、ん…あ〜ちゃんも、もっとしたい…」


引き寄せられるように唇を重ねて。
重ねられたゆかちゃんの手に導かれるまま、私の手がゆかちゃんが履いているホットパンツのボタンにかかる。
ボタンを外して、ジッパーも下ろす。
脱がせるか迷ったけど、結果的には脱がさなかった。
そのまま手を滑り込ませて、ショーツの上からゆかちゃんの大切な場所をなぞる。
 「あっ、はぁ…ん、んんっ…」
ショーツはぐっしょり濡れていて、これ以上汚すのもアレかな…とか色々考えた末に、ショーツの横から直に触れることにした。
…もう手遅れな気がしないでもないけど。

クチュ…とやらしい音が聞こえて私の顔が赤くなる。
 「…はぁ…っ」
おまけに耳元で熱い吐息を紡がれて…。
指は中に入れないで、優しく入り口付近をなぞっていたのだけど、我慢出来なくなったのか…ゆかちゃんが甘い声で囁く。
 「…っ…お願い…っ…あ〜ちゃん…来て…ぇ」
耳元で囁かれる、甘い甘いおねだり。
私の方が先にとろけてしまう。
ゆかちゃんの甘いおねだりに答えようとする事以外、何も考えられなくなって。
私は素直に、ゆかちゃんにもっと触れたい、と言う気持ちと体に、全てを委ねることにした…。
 「ゆかちゃん…いい…?」
体を少し離して、最終確認。
濡れた瞳で私を見つめて…少し恥ずかしそうに、伏し目がちにコクン、と頷く。
これには私が我慢出来なくなって。
体の動くまま、ゆかちゃんの中に指を入れた。
 「あっあぁ…っ」
敏感に私の指を感じ取ってくれる。
ゆかちゃんの中は、すごく熱くて、柔らかくて…。
もっともっと快楽を得ようと、無意識に動いているゆかちゃんの腰が、すごく艶めかしくて…。
私も慣れないながらも、ゆかちゃんをもっと気持ちよくして上げられるよう、頑張って指を動かす。
 「…あっんっ…はぁっ、あぁっ…」
甘い声を惜しげもなく私に聞かせてくれるゆかちゃん。

途中、ちゃんと気持ちよくして上げられてるのかな…と少し弱気になってしまったり…。
そんな私の不安に気付いたのか…
 「あっ、はぁっ…あ〜、ちゃん…だい、じょうぶっ…んぁ…っ…すごく、上手、だよ…っ」
ゆかちゃんが私に、そう伝えてくれた。
 「ゆかちゃん…っ」
もっと…もっと気持ちよくしてあげたい…っ!
その想いに突き動かされて、私はゆかちゃんを責める指を激しくする。
 「…あっん…っあっあぁっ…っ!?」
私の指がある場所に触れた時、ゆかちゃんの体が大きく跳ねた。
 (ここ…かな?)
引っかくようにそこを責める。
 「ゆかちゃん…ここ、気持ちいいの…?」
 「あぁっ…!?だめぇ…っ…やぁぁ…っ…」
ここが、ゆかちゃんの弱点なんだ…!
引っかくように、強く押すように…重点的にそこを責める。
 「っ!だめっ…あ、たし…っもうっ……やぁぁっ……!!」
体を大きくしならせて、綺麗な髪を宙に踊らせて…ゆかちゃんは甘い声を響かせながら、絶頂へと達した…。


力なく後ろに倒れそうになるゆかちゃんの体を支える。
私のもとに抱き寄せて、前にゆかちゃんが私にしたように、私もゆかちゃんの顔を覗き込む。
 (…っ!!う、わぁ…)
言葉が…出ない。
今にも涙が零れそうに潤んだ瞳、美味しそうなトマトのように赤く染まった頬、キスを誘うように濡れた唇、そこから覗く紅い舌…。
私がずっと見たいと思っていたゆかちゃんの表情は、想像以上の破壊力だった…。

のっちはずるい…いつもゆかちゃんにあんな甘い声でおねだりされて、
いつもこんな、見たらもう一度襲いかかってしまいそうなとろけた表情を見てるなんて…。
確かに、私が好きで愛しているのはのっちなんだけど。
でも、こんなゆかちゃんを独り占めなんてっ…。
のっちに対して良く分からない怒りが沸いてきた。のっちからすれば理不尽だろうけど。

 (もう一回くらい…してもいいかな…?)
ゆかちゃんのとろけた表情を見てると、またしたくなってしまった。
 「ゆかちゃん…もう一回、していい…?」
ゆっくり顔を上げて潤んだ瞳で見つめられる。
 「ゆかは…いい、けど…。でも…のっち、帰って来ちゃうよ…?」
 「…のっちなんて、ほっとけばいいんじゃ。こんな可愛いゆかちゃんを独り占めするのっちなんかっ…」
何かすごい事言っちゃってる気がするけど、今更後には引けないし。
とりあえず、ゆかちゃんにもっと触れたいから顔を近づけてキスしようとした…ら。

 「誰を、ほっとけばいいって?」

誰も居るはずのない場所から、聞いたことのある声が…。
私と、ゆかちゃんの体が固まる。

 「随分、楽しそうな事、してるみたいだねぇ?」
勇気を出して、恐る恐る振り向くと…

 「これは浮気になるのかなぁ?…そうだとしたら…二人にはおしおき、しなきゃだよね?」
笑顔で珍しく黒いオーラを纏う、のっちが居た…。




END





最終更新:2008年10月12日 17:11