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Side-k


慌てて、エレベータに乗り込む。
降りていくスピードが、ひどく遅く感じ
さらに鼓動を早めていく。


ダメだ、、、

のっちを追いかけてんのか
“のっち”を追い求めてんのか
わかんなくなる。


扉が開くと同時に飛び出し、玄関を通り抜ける。


あ、、、いた。


全身の力が抜けるように、ほっとした。


のっちは、マンション前の公園の入り口付近にあるベンチに腰掛けていた。


「のっち!」
「あ、ゆかちゃん、、、て、なんで泣いてんの?」
「泣いてなんかないもん!」
「いやいや、泣きそうな顔、してるよ?」
「っ!のっちが、急にいなくなるからでしょ!?」
「あぁ、ごめんごめんwなんかのっちがいたら、邪魔かなって思って」


そりゃ、気まずい場面だったとは思うけど・・・

そっと、隣に腰掛ける。


「かもしれんけど、、急におらんくならんでよ・・・」
自分でも声が上ずってるのが、わかる。
「…うん、、ごめんね?」

顔は上げられなかった。
けど、、たぶん、眉はキレイにハの字になってる、、はず。


「・・・ゆかこそ、ごめん、ね?」
「え、、、ん?」
「ちょっと取り乱しちゃった、、、」
「・・・」
「“のっち”がね、、、いなくなったとき思い出しちゃって…」
「・・・そ、、っか」


人って、案外
簡単にいなくなっちゃうんだ、、、、そう気付かされた、あの時。


イタイ記憶に飲み込まれそうになった
その時、、、のっちが、そっと
ゆかの手を握ってきた。


「…ねぇ、、、もし、今ここに、“のっち”がいたら、どうする?」

えっ、、、今、ここにいた、ら?


「・・・ぶん殴ってやる」
「殴るんだw」
「うん、だって、、、約束破ったんだもん」
「約束?」
「ずっと、一緒にいるよって、、ずっと守るからって」
「・・」
「あんなに、自信満々に言ってたくせに・・」
「…うん、、、」
「・・で、そんで、、、
「そんで?」
「それ以上の力で、抱きしめてやる」
「・・・」
「そしたら絶対、それより強く、ぎゅっと抱きしめてくれるはず、、、だから」
「うん、、、ぶん殴ってやったらいいよ・・」
「抱きしめるのは、、、ダメ?」
「んーん、ダメじゃない、、、抱きしめてやって?」
「うん、、、」




見上げると、キレイな三日月だった。


「月、、、キレイだね?」
「そだね、、、なんか、ゆかちゃんの瞳みたいだね」
「えっ」
「ん?お月様。ゆかちゃんの瞳みたいだなぁって」


あぁ、、もう、、なんで、そんなこと言っちゃうかなぁ・・・



『あ、、、』
『ん?』
『のっち、お月様見るの好きなわけわかった』
『なんで?』
『ゆかちゃんの瞳みたいで、なんかすっげー幸せなキモチになれるから?』
『なにそれ〜w』



のっち?
ゆかにとっても、あなたはお月様だったんだよ。
暗闇の中、ゆかを照らしてくれてた、道しるべ。。。





「さ、帰ろうっか?」
「うん、、、そだね・・・」
「ん?どうかした?」
「いや、、、のっち一緒にいていいの?」
「・・・記憶、まだ戻ってないんでしょ?」
「…うん、、まぁ、、」
「じゃ、、、いいじゃん…」
「うん・・」



ね、、、もう少し、、、、、このままでいさせてよ。






最終更新:2009年12月09日 14:43