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あたしが家に帰ると、どうやらお客さんが来てるみたいで、玄関に見知らぬスニーカーが脱いであった
ゆかちゃんのお友達かなと思って、元気よく挨拶しながらリビングの戸を開けたけど…

「…失礼しましたぁ…」

ぱたん…

目に入った光景に、自分の目を疑って思わ戸を閉めた

なんよ今の?
ぅえ?
いやいやwまっさかぁ〜w
ゆかちゃんに限ってそんなぁ…

は!そうか!
ちゅうことは、あのかっしーバカが無理やり…!

バン!!

「ゆかちゃん!」

あたしはもう一度勢い良く戸を開け放って、ゆかちゃんのもとへ向かう
どういう経路でその体勢になったんかは知らんけど、ソファーの上でどう見てもゆかちゃんに被さってるかっしーバカこと、のっち
そこ、あたしのポジションなんじゃけぇ、換わりんさい…って、今はそうじゃなくてw

「あwあ〜ちゃんお帰り」

ニコやかにゆかちゃんに迎えられて

「ただいまぁw」

思わず返事しちゃったけど

「じゃなくて!」
「へ?」
「のっち!」
「ほぇ?」「わう?」

人も犬もどっちも返事してきよった…



あwwどっちものっちじゃww
え〜ぃ!この際どっちでもええわ!

「ゆかちゃんから離れんかぃ!」

そう言うと、とりあえずのっちが被さった状態から起き上がったので、そのまま今度はのっちを押し倒してあたしがのっちの上に跨る

「あ、あ〜ちゃん?」

ゆかちゃんが後ろから心配そうに声を掛けてきたけど

「ゆかちゃんは、ちょっと黙っとって。あたしはコッチに言いたいことがあるんよ」

のっちが着ている黒いジャケットの襟元を掴んで、グイッと顔を近づけると、訳が分からない様子で、目を見開いてビックリしてるのっち
何をすっとぼけた顔しとるんかねぇ、この子は
しかし、ゆかちゃんの事に関して、あたしは容赦しない
かなりの勢いでのっちを睨みつけて

「おぃ、てめぇ、なに人んちに来て、堂々とうちの嫁に手ぇ出そうとそてんだぁ?ぁん?」

あたしの言葉を聞いて、目の前ののっちはぽかーんとしてる
あれ?あたし、なんか変なこと言うた?

「…あ〜ちゃん、カッケー…」
「は?」
「ゆかちゃん!これか?これなんか?カッコイイあ〜ちゃん!」

ぼそっと呟いたのっちが、ぱぁっと笑顔になって、いきなり上半身を起こして、あたしの横から顔を出して後ろのゆかちゃんに聞いてる
なん?なんなんよ?コレ
今度は、あたしが訳分からんくなって、後ろのゆかちゃんを見る

「あ〜ちゃん、あの、たぶん誤解、じゃけぇ…」
「誤解?」

ゆかちゃん、襲われてたんじゃないん?

「ゆかちゃん、嫁だってw良かったねw」
「ニャ///うっさい!!」

真っ赤になったゆかちゃんが、ビシッとのっちにデコピンを喰らわせて、かっしーに無視され続けてる我が家ののっちの方へと行ってしまった



「はぁ〜、やっぱ今日ココ来て正解じゃwうわさのイケメンあ〜さん見れちゃったw」

あたしの下で、一人キャッキャ楽しそう…
つうか、どこの噂だよ?
しかも、イケメンはあんたじゃろ…

「…てか、何しに来たん?」
「え?何って、あ〜ちゃんのゆかちゃん溺愛っぷりを見に…」
「な!なに言いよるん!」
「なーんてwしばらく家留守にすけぇ、かっしー預かって貰おう思ってきたんよw」

ニヤニヤしよってこののち公がぁ!
ムキィーwと思ってまたのっちに掴み掛かろうとしたら、後ろから肩をツンツンされて振り向くと、

「むん?」
「あ〜ちゃん、いつまでのっちに乗っかっとるん?」

ぷくっと膨れて、あたしの服を摘みながら聞いてくる
やべ…これヤキモチ?可愛いw
もうちょっとだけ…

「えー、どうしよっかなー」
「あたしは、どっちでもw」

ぃやwあたしは、ずっと乗ってる気ないからw
と、次の瞬間…ゆかちゃん爆弾投下

「…ゆかだけにしてよ…」

チーン…



死んだ…今あたし完璧死にかけたw



「のっち…」
「はぃ?」
「あたし、下りるけぇ」
「あら残念」

「帰って?」
「へ?」

爽やかに笑って、そりゃもう晴れ渡った空のように言いましたよ

「ん?だからぁ、帰れw」

さっきよりもニコやかに言ってやった

「は、はいw帰ります!」
「ん、じゃあね?かっしーはちゃんと預かっとくけぇ」
「お、お願いしますぅw三日後にまた来るわ」
「あぃよー」

「んじゃぁ、かっしーまたねーw行ってきまーすぅ」

かっしーに手を振っていったけど、これまた無視状態…
犬のちと一緒じゃん…

んまぁ、それよりもじゃ…
ゆかちゃんの手を引いて、ソファーへと押し倒す
抵抗することなく、ストンとソファーへ体を預けるゆかちゃん

「ゆかちゃんがヤキモチって、珍しいね?」
「そりゃ、あんなに近かったらさ…」

また、ぷくっとそっぽを向いてる

「それに…あ〜ちゃん来る前に、色々…」

なんかごにょごにょ言っとる…

「そうじゃ、ちゃんと説明して貰わんと、なんでこんな体勢んなってたんか…」

ぐっと体をゆかちゃんへと近づける

「あれは、前にあ〜ちゃんが撮った私の写真見せたら頂戴って、だだ捏ねてきたけぇ、渡すまいと攻防戦を繰り広げてたら、あんなんなっちゃったんよ」
「写真って、まさか、アレ?あの…」
「あ〜ちゃんが、悪戯で撮ったヤツ…」



あはは…、原因はあたしかいw
てか、のっち…なかなかいい趣味しとるのぅw
しかし、あれは渡せんけぇ

「あ〜ちゃんが悪いんよ?」
「あぁ、そうみたいじゃね?」

「こんなに好きにさせるけぇ…」
「ふにゃ?」

見つめた先は、もうゆかちゃんの手の中

「責任、取ってくれるんよね?」
「もちろん…喜んでぇw」

首に回された腕の重みに任せて、顔を近づけていく
まったくもぅ、誘うのが上手なんけぇ…
そっちがその気なら、負ける気はないよ?

でも…
その勝負も、うちのKYのち犬が情けない声でくるまでの間で…
毎回、毎回…そんなに邪魔したいんか?

どうやら、我が家ののっちさんも
かっしーに惚れたようで…

なんだかんだで、相思相愛だからなー
あの二人…

「せめて、うちに居る間に、相手にして貰えるとええね?」
とゆかちゃん

うん…
まずは、そこからじゃね


—つづく—





最終更新:2009年12月09日 15:23