【K】
のっちがボンボンに啖呵を切った翌日、事件がおきたのだ。
【A】
「あ〜ちゃん、いっしょにかえろ」
「ええよ」
今日は朝からのっちと一緒。
てか、ずっとのっちがあ〜ちゃんの後を付いてくる感じ。
水曜だからゆかちゃんもいないし、のっちとふたりっきり。
のっちとエッチしてから、ふたりっきりで会うのは今日で初めてだったからちょっと恥ずかしい。
なんだか、のっちが頼もしくみえるし。
いつもはヘラヘラしてるくせに、今日は妙に凛々しい。
そんなのっちにあ〜ちゃんは終始ドキドキじゃ。
「今日、あそこのカフェ寄ってかない?あ〜ちゃん行ってみたいって言っとったでしょ?」
さりげなくあ〜ちゃんの手を握るのっち。
それにまたドキドキしちゃうあ〜ちゃん。
「行く行く!!」
二人で大学を出ようと、正門に向かうと・・・・。
【N】
正門に金髪ヤローがいた。
キレてるオーラばりばり。金髪だけにまるでスーパーサ○ヤ人みたい。
「おい!!コラ!!」
金髪ヤローはドスの利いた声で呼ぶ。
明らかにのっちに敵意をむき出しにしてる。
隣のあ〜ちゃんは怯えてる。まるで、狼に見つかったバンビちゃんみたいに震えてる。
「えっ!?ちょっ、、、のっち!?」
「とにかくあいつから逃げよう」
のっちはこりゃいけん!!と思って、あ〜ちゃんの手を引いて走り出した。
「てめっ、待てよ!!ゴラーーーー!!!」
金髪ヤローが追いかけてきた。
【A】
怖かった。あんなにキレてる彼を見たのは初めてだ。
しかも、のっちの事を知ってるっぽかったし。
なんであんなにキレてるだろうか。
もしかして、のっちが何かした?
「ねぇ、ねぇ、のっち・・・」
懸命に走ってるのっちにはあ〜ちゃんの問いかけが聞こえないみたい。
「あっ」
パンプスが脱げた。
あ〜ちゃんはのっちの手を放して、脱げたパンプスを拾いにいく。
「大丈夫?」
息を切らしてるのっちが心配してくれてる。
「ねぇ、のっち・・・。彼になんか言った?」
「えっ。あぁ、昨日宣戦布告した」
のっちはケロっと、とんでもない事を言った。
【N】
「はぁ?なんそれ!?」
あれ?あ〜ちゃんがキレた。褒められると思ったんだけど・・・。
のっち、ちょっぴりショック。
「なんで、そんなことしたん!」
「なんでって・・・あ〜ちゃんの事を想ってだよ」
「それは嬉しいけど、あんたそんなことしよったら、自分もなにされるかわからんのよ!?」
「別にそんなの気にしないよ」
「バッカじゃないの!!」
えー・・・バカって言われちゃった。
のっち間違ってたの?しょげるよ。
「見つけたぞ!!このアマ!!」
げっ、金髪ヤローに追いつかれた。
ぐえ。
いきなり胸倉掴まれた。ぐるじい。
「ちょっと、止めて!!」
あ〜ちゃんがのっちと金髪ヤローの間に入って制止するけど、それでも奴は手を放さなかった。
「あんだぁ?綾香、てめー。こんな奴がいいのかよ!!女の方がいいのかよ!!」
やっと金髪ヤローは手を放したと思えば、今度はあ〜ちゃんの両肩をガシっと掴んだ。
「そうじゃ!!のっちはあんたより百万倍もマシじゃけぇ!!」
おぉぉ!!あ〜ちゃんがかっこいい!!
てか、今のセリフめちゃくちゃ嬉しいんですけど!!どうしよ、緊迫した状況なのに口元が緩んでしまうw
「どいつもこいつも、俺をコケにしやがって!!」
金髪ヤローは拳を握り締めた。
ヤバイ!!こいつ、本気であ〜ちゃん殴る気だ!!
のっちは自分のバックを武器にして奴にぶつけた。
バコン!!
結構いい音。
あー、中に入ってたPSP死んだな・・・。
【A】
殴られる!!って、思った時のっちが助けてくれた。
のっちのバックが彼の頭にクリーンヒット。
さすがの彼も後ろから頭に衝撃をくらったもんだから、膝がくずれた。
「あ〜ちゃん!!」
のっちはまたあ〜ちゃんの手を取って逃げようとした。
が、ふらつく彼にのっちは腕を掴まれたと同時に、のっちを投げ飛ばした。
のっちの身体はいとも簡単に吹き飛ばされた。
その拍子に鉄筋がむき出しの壁に頭をぶつけた。
頭をぶつけたのっちはぐったりして地面に倒れた。
「のっち!!」
あ〜ちゃんは倒れたのっちに駆け寄る。
何度呼んでものっちから返事はない。身体を揺すっても、反応が無い。
そのうち、頭から赤い液体が流れ出てきた。
それを見て、あ〜ちゃんは血の気が引いた。
「マジで・・・。やべっ・・・。お、俺のせいじゃないからな。この女が勝手にぶつけたんだ」
彼はその場から逃げた。最後まで最低最悪な男だ。
あ〜ちゃんは倒れてるのっちを抱き上げて、泣きじゃくることしか出来なかった。
【N】
いきなり、金髪ヤローに腕をつかまれたと思えば、ものすごい力で投げ飛ばされた。
次の瞬間、頭に鈍い衝撃が走った。
イッテーーー・・・。
「・・・っち!!のっち!!のっち!!」
愛しのあ〜ちゃんが呼んでるけど、返事したくても出来ない。
薄っすらと、意識が朦朧としてきた。
その中でも金髪ヤローが走り去ってくのは見えた。
よかった。のっち身を挺してあ〜ちゃんを守ったよ。頭、すんごく痛いけど。
かしゆか、褒めてくれるかな・・・。いい子いい子してくれるかな。
やばい、目開けてならんない。
それでも感覚はまだわかる。
あ〜ちゃんがのっちを抱きしめてくれてるよ。
そんな、泣かないでよ。のっちのために泣かなくていいよ、あ〜ちゃん。
あー・・・これ、マジでヤバイかも。
もしかして、のっちこのまま死んじゃうの?
まー、それでもいいや。これで、やっとのっちは姫を守った騎士になれたんだ。
結局騎士って最初から姫と結ばれてハッピーエンドにはならないんだよね。
だいたい騎士と姫がくっついたお話なんて聞いたことある?
基本はやっぱり姫は王子様とくっつくってもんでしょ。あの金髪王子は最低ヤローだったけど。
また、そのうちあ〜ちゃん姫にはきっと素敵な王子様が現れるでしょ。
そんでその人が今度こそあ〜ちゃんを幸せにしてくれるよね・・・。
【K】
ゆかは、のっちに謝らないと。
こんな事になったのは、元はといえば、ゆかがあ〜ちゃんとのっちを会わせたからだ。
ごめんね。
って、言ってももう意味ないけど。
最終更新:2009年12月09日 15:49