Side A
「ゆかちゃん」
呼び止めたあたしの声に振り返るゆかちゃん
立ち止まっているあたしに、どうしたん?と笑いかけてこっちに来てくれる
「のっちと別れたって、本当?」
あたしがそう聞くと、ばつの悪そうな顔をして…うんと頷いた
「多分、他にも聞きたいよね?」
「うん」
「帰りでも良い?」
「うん」
「ん、じゃあ、それで」
「のっちから聞いたんじゃ?」
「うん…ねぇ、ゆかちゃんの好きな人って…?」
「あ〜ちゃんも知っとる人」
「だ、れ?」
「それはヒミツーw」
「そっか…のっちは知っとるん?」
「うん、それはね…言わないと、ね」
ちょっと気になるけど
のっちが、知ってるなら、それで良いや…
「…その人はゆかちゃんの事は?」
「好きじゃないねw」
だったら、まだのっちにもチャンス…
「じゃあ、のっちと…」
「それは、できん。お互いの為にならんけぇ…」
あたしが言い切る前に、被せられた
「のっちは、ゆかちゃんの事ずっと好きでいると、思う」
「…」
「ゆかちゃんが戻りたいって思えば、いつでも喜んで、くれるよ」
ゆっくり顔を横に振るゆかちゃん
そして、静かに息を吐いて話し出す
「あ〜ちゃん…」
「なに?」
「あ〜ちゃんが側におってあげて?」
「なんで?」
「そしたら、きっとのっちはあ〜ちゃんを好きになるけぇ」
「え、、それっ、て…」
「あ〜ちゃんはのっちの事、好きじゃろ?」
「…ぅん」
何で知ってるの?って疑問が浮かんだはずなのに
なぜか、素直に答えてた
「だったら、もっと喜びんさいなぁwあ〜ちゃんにとってはチャンスじゃろ?」
そう、、なのかも、しれないけど…
そんなこと言われても、喜べないよぅ…
のっちが辛い思いしてるのに、そんなこと…
でも、ゆかちゃんの想いはもう決まっているみたい、だから…
あたしも、決めなきゃ…
「ねぇ…ゆかちゃん」
「ぅん?」
「最後に、一つだけ聞いて良い?」
「…いいよ?」
「のっちのこと、ちゃんと好きだった?」
もしかしたら、二人をくっ付けたコト、余計な事しちゃったのかもしれない…
そう思うと、心が重くなる
「ふふwうん…のっちと付き合ってる間は、ちゃんと好きだったよ?だからあ〜ちゃんに感謝しとるよ」
微笑んでそう言ってくれたから
「そっか…なら、良かった」
少しだけ、気持ちが楽になった
「じゃけぇ…」
「?」
「のっちのこと、お願いね?」
「うん、分かった」
あたしは、のっちの側にいる
そう、決めた
—つづく—
最終更新:2009年12月09日 15:50