Side K
部屋に着いて、無事に着いたよーってメールしてみたら
ちゃんとお帰り〜って返信してくれた
なんかそれだけで嬉しかった
それからも、毎日メールのやりとりは欠かさなかった
これが、遂この間まで全然返信してこなかった人と同一人物とは…
Side N
毎日のメールから、ゆかちゃんの誕生日が12月23日という情報を入手
その日にゆかちゃんの町へ行く事に決定した
駅に着いてから電話しようと思ってたら、ゆかちゃんが迎えに来てくれてた
「ゆかちゃん、来てくれたの?」
「別に、他にすることもなかったし…」
薄っすら頬を染めて、そっぽを向くゆかちゃん
「ずっと、待ってたんだから…」
これは、もしやあ〜ちゃん同様、ゆかちゃんツデレンですか?
「ありがとw」
ゆかちゃんの腕をくいっと引っ張って、引き寄せる
「あたしも会いたかった」
ゆかちゃんの家に行く前に、寄り道しながら色んな話をしてくれる
公園とか通っていた校舎、線路や川
ゆかちゃんの思い出をたくさん話してくれた
「でね?夏に友達と川で遊んで濡れて帰った時、両親にすっごく怒られちゃって…。もし、そこで発作が起きたらどうするの!って…泣きながら怒ってて…。」
そりゃ心配するよね
「でもさ、高校生の時って、自分のしたいことしたいでしょ?だから、どうせそのうち死んじゃうじゃん…て、やりたいことやらせてよって…。その時の自分の気持ちばっかり考えて、親の気持ちなんて考えてなくて…。」
ゆかちゃんの気持ちも分かる
「お母さん泣き崩れちゃって、それ見たらさすがに…ね。言い過ぎたなと思ったんだけど、すぐに謝れなくて…ホント子供だよねw」
へへへwって恥ずかしそうに笑うゆかちゃん
「そんなことないよ…」
自分がいつ死ぬかも分からない、そんな状況でゆかちゃんは生きてきたんだ
「あ、うちココ」
ゆかちゃんは今一人暮らししてるんだって
「自宅もすぐ近くなんだけどねwやっぱり両親は心配みたいで…」
「ゆかちゃんのこと大切なんだよ」
「うん、分かってる」
初めて上がらせて貰う部屋
だけど、なんとなく見慣れた物が置いてある
所々にあるピンクの小物
ふと手にとって見ると
「あ、それ、多分あ〜ちゃん」
「え?」
「手術してからだもん。ピンク系好きになったのw」
「あ、そうなんだw」
あ〜ちゃんの部屋はピンクで溢れてたなぁ…
「それから、私片付け苦手だったんだけど、すっごい収納上手んなっちゃった」
「あ〜、あ〜ちゃんだわぁw」
やっぱり、二人は一人だ
どうやったって切り離せない…
ちょっとだけヤキモチ
たぶん、両方に…
だから、座ってるゆかちゃんの後ろからギュッと抱きしめた
なぜか強張ったゆかちゃん
「どうしたの?」
「この間のっちに、抱いてよって言ってたけど…」
「…うん」
「ホントは怖いんだ…」
「何が?」
「痕、全部、見せるの」
「結構、生々しい、から…」
「初めてシた時、好きな人に、萎えるって言われて…」
「はぁ?」
なんだそいつ?
「だから、それ以来、嫌われちゃうんじゃないかって思って」
「なに言ってんの!それは、ゆかちゃんが一生懸命生きた証じゃん!」
思わず力が入っちゃった…
だって、ゆかちゃんがどんな想いで生きてきたか、それ考えたらさ…
「あ〜ちゃんも同じこと言ってたw」
「へ?」
「彼に言われた時…多分、あ〜ちゃんが初めて出てきた時じゃないかな?そう言って彼のこと怒ってくれたの」
「あ、そうなんだw」
ナイスあ〜ちゃん!
「まぁ、彼は訳もわからずに出てったけどね。なんだおまえ?みたいな感じだったw」
「あ、あ〜ちゃんw」
「私もあ〜ちゃんだって知らなかったし?変な病気かと思ったよw」
あ〜ちゃん病w
「だからね?好きな相手ほど怖いの…」
「…大丈夫だよ。ゆかちゃんのキズ一つで嫌いになんてなれないよ」
ゆかちゃんはぎゅぅっと、胸元の洋服を握りしめた
—つづく—
最終更新:2009年12月24日 18:31