「ゆかちゃんゆかちゃん、はい」
手をゆかに伸ばしてくいくい急かすその仕種になんとも複雑な感情が…。
まぁでも…仕方ないのかな〜?
−−−−−−−……
『…どゆこと?』
『のっち達は今恋人です』
『は!?ゆか彼氏、…』
『一昨日別れたんでしょ?』
『…だからってなんでのっちと恋人にならんといけんの…』
『だからマンスリーラバーなんだってば』
『だからそれなんなのってば』
『もー本当に覚えてないんだね。あんね…』
……−−−−−−−−−
「ゆかちゃん手!」
「…え〜」
「手繋ぐのはいいんでしょ?はい」
どうやらゆかはのっちと1ヶ月限定で付き合う約束をした…らしい。1ヶ月後、彼よりのっちを好きだったら正式に付き合うことになる…らしい。
ああ、いくらやけ酒で泥酔したからってこんな約束するなんてゆか終わってる。やっぱ断ればよかったかなー?でもあんな顔されたら罪悪感が…
−−−−−−−……
『何それ!やだよやだやだやだ!』
『えー約束したじゃん…』
『だってゆか覚えてないもん!まだあいつが好きだし!無効だよそんな、の…』
『……』
『…そ、そんな顔したって』
『…………』
『……も〜!分かったよ!付き合うよ!だからそんな捨てられた子犬みたいな顔しないで!…ぅう、』
『やったー!…吐く?吐く?吐くのんか?』
『吐かな…あ、吐く…トイレ、』
……−−−−−−−−−
付き合うにあたって約束してもらったことが1つ。
スキンシップは手を繋ぐことだけ。その他もろもろは絶対ダメ!するならば1ヶ月後正式に付き合ってから。
…まぁないと思うけど。
しょうもないことだけど約束しておかないと、のっちいきなり手出そうとしたからね。びっくりだよ。変態め。
その変態はゆかの手をぎゅっと握りしめて悠々と歩いてる。なんだか少し憎たらしい…。
「嬉しそうっすね」
「んー?嬉しいよ〜♪ゆかちゃんとデート♪」
「あっそう」
「何?ゆかちゃんは嬉しくないの〜?」
「うん別に」
「ひどい!」
片手で顔を覆って泣いたふりをするのっち。何その昭和な反応。さすが昭和の生き残り世代。あ、ゆかもか。
てゆーか、ゆかのっちを好きになんのかなー?ならないと思うんだけどそしたらこの1ヶ月かなり無駄じゃない?お互いに。
期待持たせて悪いななんか…。
「ねえのっち」
「しくしく…ん、何?」
「なんか、ごめんね」
「じゃあお詫びに今日はキスまでいこうか」
「したらそれで終わりだから」
「…はい」
こいつ…
つづく
最終更新:2009年12月24日 18:45