バイトが終わってメールチェック。大体のっちからの何時に帰るの?メールと大学の友達からのたわいもないメール、あとはメルマガが数件。
予想はつくけど、ゆかはこの瞬間が好きだ。新着メールの文字も好きだ。
パカッと開いた画面には予想通りの件数の新着メール。うん、満足。
のっちのメールは後回しで、その他のメールを片っ端から片付けていく。
けど、のっちのは毎回同じだから…って油断して後回しにしたのに今回はそうじゃなかった。
『風邪ひいたから今日は行けないっす。ごめん。』
あら、風邪ひいたんじゃあののっちが。ゆかは素早く返信メールをうつ。
『分かった。お大事にね?ゆっくり寝んさいよ〜』
パタンと閉じて家路を急ぐ。今日は冬らしく寒い日。
自転車をこぐたびに吹き付ける風に邪魔されてなかなか進めないもどかしさから若干の苛立ち。
早く帰ってあったかいお風呂につかりたいよ。冷蔵庫には何かあったっけな?
玄関前につくと、いつもいるはずの人物がいないことの違和感がゆかを襲った。
いつもはのっちがすでにドアの前にいて。
「ただいま〜」
家に入りつつ言うとおかえり〜って返してくれる。
その声もなくて、今日はのっちがいないんだと再認識した。
お風呂に入ってご飯を食べて、今日は早めに寝てしまおう。
久々に一人でとる夕飯は作るのがめんどくさくてお茶漬けにした。
お茶漬けの素は最強アイテムだね。お手軽、それでいておいしい。お茶漬けの魅力に乾杯。
こう言うセリフはのっちの役割なのに。今日はそののっちがいない。
風邪って熱もあるのかな。
のっちも一人暮らしだったよね、何か食べたのかな。
のっちのことだから多分お医者さん行ってないんだろうな。
…さっきのメール、ちょっと素っ気なすぎたかな。
もっといたわりの言葉かけてあげるんだった。
風邪ひいてる時って心細くなるよね。
風邪って、熱もあるの?
あれ、これさっきも考えて
「もぉ…」
お風呂から出た。いつもならのっちがそこにいてまだいんのかよって、いつ帰るんよって軽く憎まれ口たたく…って、やめやめ。
時計の針は真上から左に45度ずれてる。この時間、いつもならまだのっちとお喋りしてる時間。
のっちは寝たかな、ちゃんと寝れてるのかな?
「…はぁ」
お風呂入っちゃったのに。
つづく
最終更新:2010年01月19日 17:54