▼265日目
「もうすぐクリスマスだね」
「んー、そうじゃね」

「ねぇねぇ、クリスマスプレゼントはお金出し合って同じもの買わない?」
「なんそれwそれじゃプレゼントじゃないけぇwてか、何欲しいん?」

「あんねー、あたしペアリングが欲しいなってずっと思ってたんだよねw」
「えーあたし、いらない」

「えー、なんで?いいじゃん、お揃いの指輪w」
「指輪きらーい。学校にしてくと先生に没収されるけぇ」

「学校の時はしないで、外の時につければいいじゃーん」
「最近のっち、ちょっとめんどくさい・・・」

「そんな事言わないでよw」
「もうニヤニヤすんな。キモイいんじゃ!」

「でへへ」
「・・・」


▲140日目
「おーもとさん・・・もしかして今日あたしを呼び出したのは、宿題を写すためですか?」
「ドキリw」

「マジでー!?のっち最低wあんた夏休み中一体なにしとったん?」
「えーと、ゲームしたり〜、漫画読んだり〜、昼寝したり〜」

「バカじゃないの!?夏休み今日で終わりよ!?」
「だから、あ〜ちゃん呼んだんじゃん!」

「なにそこで開き直ってんのよ!反省しんさいよ!」
「ごみんなさい・・・」

「もうのっちなんか知らん!!」
あ〜ちゃんは宿題が完成されてるノートをあたしに投げつけて、あたしのベッドで不貞寝してしまった。
あたしは投げつけられたノートを拾い、セコセコと写し始めた。

バカとか言ってたけど、結局あたしを助けてくれるあ〜ちゃん。
もうねそんなところが天使だよね。そんな天使がすぐ近くのベッドで無防備で寝てるんだよ。

宿題を片付けないといけないんだけど、あ〜ちゃんに触れたい。
このジレンマ!!欲望と理性との戦いですよ、これは。

でもあたしまだ処女じゃん?
エッチの仕方はネットの動画で何度か見てるから、なんとなくわかるけど・・・。

あ〜ちゃんは経験済みだよね、きっと。
そりゃ、あんなディープキスするんだもん。処女ってほうが驚きでしょ。

でも男とはあるだろうけど、女とはないだろうな。
そもそもあたしとエッチする気あるのかな?
ヤベっ、そんな事考えてたら宿題終わらなくなっちゃうよ!

「ねぇー、早く終わらせてよ〜」
「!?」
あ〜ちゃんがいきなり後ろから抱きついてきた。
あ〜ちゃんは薄手のワンピースだから背中にもろに胸の柔らかい感触がわかる。
しかも耳元で喋るから、ドッキドキもんよ。

「のっちぃ?耳赤いよー?」
ふぅって悪戯にあたしの耳に息を吹きかけてきた。それに対してあたしは身体がピクって反応してしまった。

「あは。感じちゃった?」
なんだよ、挑発してんの?誘ってんの?そんな無邪気な笑顔つくってさ。
あたしは持っていたシャーペンを放り投げて、ベッドにあ〜ちゃんを押し倒した。

あたしに両手首を押さえつけられて身動きがとれないはずのあ〜ちゃんの方が何故か余裕の態度。
「スるん?」
「・・・わか、らん」

「シたいん?」
「・・・たぶん」

「じゃヤろうw」
「・・・えっ」

「でもあたし女同士でのヤリ方ようわからん。のっち知っとる?」
「・・・たぶん」

「気持ちよくシてねw」

もうね、そっからは必死でしたよ。
よく覚えてないもん。
でもこれだけは覚えてるよ。

好きな人と結ばれた時って最高に幸せ!!



▲153日目
「よっ、童貞の中田くん。おはようw」
「ふつーに挨拶できねーのかよ!お前だって処女だろうが」

「チッチッチ。誰が処女だって?」
「はぁ?・・・えっ、マジで!?」

「はい。大本彩乃、16歳。昨日処女を運命の人に捧げましたw」
「ヨカッタネ、オメデトウ」

「あーーー、何その棒読みチックな感じ!!ぜんぜんおめでとうって顔してないじゃん!!」
「あー、早く冬休み来ないかな・・・」

「なんでよ?」
「大本と会わずにすむから」

「ヒドっ」


▼380日目
「あ〜ちゃーん、ヒック、ヒック・・・あ〜ちゃーん、ヒック、ヒック・・・会いたいよぉぉぉ」
「おい!!人のベッドの上で泣くな!!あっ!枕に鼻水つけやがった、こいつ」

「なんだよぉぉ、鼻水くらい洗えばいいじゃん・・・ヒック、ヒック」
「そんなに会いたきゃー、連絡すりゃーいいだろ?」

「ヒック、ヒック・・・ケータイ繋がらないって、この前言ったじゃん」
「ったく、なにが原因で別れたんだよ。どうせ、お前がなんかやらかしたんだろ?謝って許してもらえよ」

「うー・・・なんども思い返してるんだけど、ヒック、ヒック、心当たりがないんだよぉぉ」
「じゃあ向こうがお前に冷めたんだろ?なんか、新しい男が出来たらしいぞ?」

「えっ!?そ、そうなの?どんな男?うちの学校の人?」
「詳しく知らねーけど、そんな噂聞いた」

「マジでーーー!!うえぇぇぇん」
「だーから!泣くなら自分ちで泣けよ。なんでわざわざうちで泣くんだよ!」

「だってぇぇ、あたしの部屋汚いんだもん・・・」
「掃除すりゃーいいだろ!!」

「うえぇぇぇん」
「もう泣くなよ・・・。お前がよくうちに来るから、母ちゃんがオレの彼女と勘違いしてんだけど、どうしてくれんだ!?」

「えっ、マジで!?」
「うん。しかも、お前のこと可愛いって言ってたぞ?母ちゃんには眼科行くように進めといたけど」

「じゃあ、付き合ってみる?」
「絶対に嫌だ。お前と付き合うなら一生童貞でいい」

「・・・そこまで言うかな」



▲170日目
「のっち!!誕生日おめでとう!!」
「わーありがとう。えっ、これってもしかして手作り?」
「うん。あ〜ちゃん特製イチゴのケーキじゃけぇw」

今日はあたしの17回目の誕生日。
あ〜ちゃんがお祝いしにうちに来てくれた。

うめー、ケーキ美味過ぎw
あ〜ちゃんは本当になんでも出来るんだね。さすが、あたしの運命の人だ。

今日は泊まってくれるって言ってたし。
夜が楽しみ。げへへ。
それとプレゼントも楽しみ〜。あ〜ちゃん、何くれるんだろ?ワクワクしちゃうよ。

って・・・あれ?

一向にプレゼントをくれる気配がない・・・。なぜ?

「あの・・・あ〜ちゃん?」
「なんよ?」
「えっと・・・プ、プレゼントはまだかな〜、なんてw」
「プレゼント?あげたじゃろ?」
「えっ?ど、どれ?」
「今食べたケーキじゃろ」
「えっ!それだけ!?」
「ヒドっ、人がせっかく作ったものをそれだけって言いよった!!」
「あー、そういう意味で言ったんじゃなくてぇ・・・」
「なーんよ。はっきり言いんさいよ」
「なんか、そのー、食べ物とかじゃなくてさぁ・・・。例えば、ストラップとか、時計とか身につける物がよかったかも・・・」
「・・・そういうのが欲しかったん?」
「うん」
「だって、あたし今金欠じゃもん。無理よw」
「そっか・・・」
「あからさまに落ち込まんでよ」
「ご、ごめん」
「もう、のっちの言うコト一回だけきいてあげる。それがプレゼントでもええ?」
「えっ!いいの!!じゃあ、今日の夜エッチし放題!!」
「スケベw」

あ〜ちゃんにプレゼントもらえなかった事は、ちょっとショックだけどエッチで許そう。
なんでもいいからお揃いで持ちたかったんだけどな〜。
それはクリスマスの時でいっか!

やっぱ、指輪がいいよね。ペアリング。ずっと前から憧れてたんだ。

あ〜ちゃんとペアリングなんて夢みたいだよ。







最終更新:2010年02月06日 19:59