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「ねぇ、、、シよう?」
「え・・・」
「ヤだ?」
「まさかっ!」
「じゃ、、ダメ?」
「っ、、じゃ、ない、、、けど」

わかってるよ、、、怖いんでしょ?

まっすぐな、アナタのことだから、きっとどっかで感づいている。
きっと、無意識からの、警告音で。


ゆかも、、、そ、だよ?

これを超えちゃうと、戻ってこれないって、、、
なにかが、警告してる。


怖いよ・・・


「…ゆかのこと、、ほんとに、好き?」
「もちろん!ほんとに、好き!大好き!!」
「うん、、、ゆかも」


なにが?
“今のまま”じゃ、いられなくなるかも、しれないこと?

んーん、、違う。


「ねぇ、、、のっち?」
「ん?」
「ゆかは、ね?もっと、のっちに近づきたい」
「…」
「ずっと、のっちのそばに、いたいから」


“そう”なったときに、
アナタにがっかりされない、、か。

アナタが、傷つかない、、、か。


それが、怖いんだ。


「だから、、、、ね?」

瞬間、ぎゅっと強く抱きしめられた。
苦しいほど、痛くって
泣きそうなほど、幸せな、抱擁。


「のっちも・・・」
「うん」
「のっちも、ずっと、、、ずっと、ゆかちゃんといたい」


傷つくに決まってんじゃん。
こんなに、まっすぐで
こんなに、臆病で
こんなに、やさしい人なんだもん。


「愛してるよ」


そう、なにより怖いのは

アナタを失ってしまうこと。


ねぇ、明日がきても


同じ気持ちでいてくれる?






最高に幸せな夜を越えて、迎えた朝。
抱きしめて眠る、キミの背中に、羽はなかった。

そんなことは、たいしたことじゃない。
眠るとき、羽をしまっておくなんてこと、よくあることだから。


けど、キレイで透き通るような銀髪は
艶やかな、黒い髪に変わっていた。


曖昧な予感が、現実になったのを目の当たりにした瞬間だった。


—黒の“血”は、白のより濃い


親なんて思ったことない、父親の言葉が
こんなふうに、現実になってしまうなんて。

完全なわけじゃないけど
のっちはやっぱ、“純な黒”の血を引いてるんだなって。
こんな形で、思い知らされるなんて・・・


悔しくて涙が滲む。


「おはよ」
やばっ、、、慌てて、涙を拭う。
「お、おはよ」
でもやっぱ、ごまかせるものじゃなくって
「・・・なんで、、泣いてる、の?」
細く長い、白い指先が頬を拭う。

だって、、だって、、、、だって、、、、
言葉はうまく、出てきてはくれなくて・・
でも、なんとかして搾り出した。

「ゅか、、ちゃんの、、は、羽・・・」

すると

「あぁ、、、ね?おそろいになっちゃったね」

そうして、なんでもないように微笑んだ。

あ、、、わかってたんだ。
そっか、、、うん、そだよな。。。


「・・・のっち?」
「…」

「白じゃないゆかは、だめ?」

へっ?


「そんなわけないじゃん」

ゆかちゃんは、ゆかちゃんだもん。


そう答えると、心底、安心したような
泣き出しそうな笑みを浮かべた。


そう。白じゃなきゃなんて思わない。


でも、、でも、さ?


なんでこんなふうになっちゃんだろうって、、

そう思わなかったっていったら


それは、嘘になるよ。




だって、そばにいればいるほど


きっと、

この黒い血は、

白を侵食していくのだろうから。


わかってんのに、、、そんなこと、わかりきってるのに



でもやっぱ、
どうしても、離れられそうにないんだ。


「ずっと一緒に」

そう、互いに想い合えてる幸せが


こんなにも、胸の奥を締め付けて苦しいなんて・・・



もし神様がいるのなら、、、、




◆◆◆◆◆


あの日の夢で、目が覚めた。
キミと一緒に迎えた、最後の朝。


今思えば、なんていうタイミングなんだよ。


もしかしたら、ほんとに
神様ってやつがいるんじゃないかって
そんなこと考えちゃうよね。


もし神様がいるのなら、、、、?


ぶん殴ってやる・・・・


嘘だよ。


のっちの寿命、半分、ゆかちゃんにあげてください。



何度も何度も祈った願い。


なんて


今さらだよね、、ほんと。


きっとこれは


ずっと、気付かなかったフリを続けたのっちに

与えられた罰なのだろう、な。






最終更新:2010年04月05日 22:13