「のっちぃ、起きてよ!」
「…んー・・・もうちょっと・・」
「ダメだよ!もうすぐ、あ〜ちゃん来ちゃうよ!」
「んー・・・わかりまし、た・・」
はぁ、、、まだカラダがだるいけど、、、起きなきゃな、、
ゆか、怒ると、怖いんだもん。
なんとかカラダをたたき起こして、
まだ寝ぼけたままのアタマで、キッチンへと向かう。
「おはよ、ゆか」
「おはよ、のっち。やっと、起きたぁ」
「うん、ごめんごめん」
朝食を作ってくれるのは、ゆか。
あたしと、ゆかちゃんとの、タカラモノ。
あの日、黒いゆかちゃんが去って、うちに帰ろうとしたら
誰かに、呼び止められた。
振り返ると、、、、ちっさい、ゆかちゃんがいた。
「・・・」
「のっち?」
「・・・・・・あ、、、、はい」
「あはっ、よかった、ちゃんと出会えて」
そう言って、笑った顔は、息が止まるほど、キミにそっくりだった。
「・・・えっと、、、きみ、、は?」
「はじめまして。ゆか、です」
そして、深々とおじぎした。
はじめまして?…、、、、ゆか、、?
ただ、なにも言えず、目をぱちぱちしていた、あたしにきみは続けた。
「ママが言ってたの。のっちと一緒にいてあげて、ね、、って」
ママ?・・・え、ゆか、、、ちゃん?・・えっ・・
「でもね、たぶん、ママがのっちのそばにいたかったんだよ」
そう、含み笑いで続けた、きみ。
『ここから、すべてはじまるんだ』て。
たしかに、キミは言ったよ、ね?
彼女が、キミが残してくれた、、、いや
のっちに与えてくれた、タカラモノ、なのかな。
うん、きっと、そうだ。
「えっと、、、じゃ、帰ろうっか?うちに」
「うんっ!w」
それから、ゆか、との生活がはじまった。
ピンポーン
「あ、あ〜ちゃんだ。はーい」
ぱたぱたと、玄関にお出迎えにゆく、ゆか。
「いらっしゃい!」
「ひさしぶり、ちびゆかちゃん」
「もう、その呼び方やめてよぉ」
「あぁ、ごめんごめん。あ、のっち起きてる?」
「うん、さっきようやく起きたとこ」
「さっき?いったい、いつまで寝てるつもりなんよ」
「ほんとだよねぇ。あ、どうぞ」
「うん、お邪魔します」
「あ、あ〜ちゃん、おは、、、
「もう、のっち!いつまで寝てるん!」
挨拶をする間もなく、怒られた。
「いや、だって、、
「昨日、遅くまでお仕事だったもんね」
そっと、ゆかがフォローしてくれた。
「そうなの?」
「うん、ちょっと最近、忙しくて」
「そっかそっか。ちゃんと働いてるんだね」
「うん、そりゃ、ま、ね」
ゆかとの生活がかかってますから、、て
ほんと、どこまであたしは、単純なんだか。
遅い朝食の片付けは、ゆかがしてくれて。
「それにしても、ほんと、似てるね」
「うん」
「でも、ところどころ、のっちだよね」
「え、そう?」
「うん、たまに眉がハになるところとか?」
「あぁ、かもw」
「それに、超きれいな黒髪に、あの真っ白な羽!」
「うん、きれーな羽だよねぇ」
「絶対に、ちびゆかちゃんは、ふたりの娘よ!」
ははっ、とあたしは笑った。
否定も、肯定も、しないで。
だって、、、ねぇ、そうでしょ、ゆかちゃん?
「もう、だから、ちびゆかちゃんはやめてよ〜」
片付け終わったゆかが、ほっぺを膨らませながら戻ってくる。
「あぁ、ごめんごめん。でも、なんでそんなに嫌がるの?」
「だって、、、だってぇ、、、」
「だって?」
「…こども扱いされてる、みたい、、、で、、ヤだ」
あまりに、真剣な瞳して言うもんだから
「でもまだ、ゆか、子どもじゃん」
て言って、笑うと
「もう、だから、それがヤなのっ!」
と、ぼこぼこ殴られた。
「いたっ、いたいって!」
「ゆかは早くオトナになりたいの!
早くオトナになって、、、」
ぴたっと、動きが止まる。
「ん?」
「、、のっちの、お嫁さんに、なるんだもん」
耳まで真っ赤にして、照れたように笑うその姿は
おそろしいくらい、かわいくって。
「ふぅ〜、のっち、モテねぇw」
楽しそうに茶化してくるあ〜ちゃん。
「いやいやいや」
「でも、のっちなんかでいいの?超へたれだよ」
うわっ、ひどいなぁwま、事実ですが。
「もっと、ステキな人いるかもよぉ」
「ゆかは、のっちがいいのっ!」
もうほんと、かわいい子だねぇ。
「はいもう、のっち!でれでれしない!」
「あ、ごめんごめん、ついw」
「あぁでも、ちびゆかちゃんには、強力なライバルがいるなぁ」
「「えっ?」」
ライバル?
「えぇー!だれ?ねぇ、誰!?」
あ、ゆかがハの字眉で、泣きそうになってるw
「ゆかちゃん」
「ママ?」
「そう。のっち、ゆかちゃんのこと超愛してるもん、ね?」
「へっ、あ、ま、うん。そりゃ、もちろん」
「ママ、、かぁ、、、」
ママだったら、しょうがないかなぁ。ゆかも、ママ大好きだし。
でも、、でもぉ、、、、
独り言のつもりなんだろうけど、聞こえてるよ?w
「のっちは、ママのこと好き!?」
「うん、大好きだよ」
「ゆかよりも、好き!?」
あぁ、もう、必死すぎて、かわいいんですけど?w
「ゆかも、おんなじくらい大好きだよ」
「ほんとっ!?」
「ほんと」
「ほんとに、ほんとっ!?」
「うんw」
「じゃぁ、今、おんなじくらい好きだったら
ゆかがんばったら、ママより好きになってもらえる?」
「うん、、、かも、ね」
「じゃ、ゆか、がんばるっ!」
ごめんね、ゆか。
のっちは、ちょっぴり嘘をつきました。
もちろん
ゆかのことは、大好きだし、ずっとずっとそれは変わらないよ?
けどね、のっちのトクベツは
やっぱり、ゆかちゃんなんだよね。
ねぇ、ゆかちゃん?
キミの、この瞳に
のっちたちの、タカラモノ、は
どう映ってる?
うん、ほんとかわいいよね。
うん、ほんと、最高に幸せだ。
ありがとう。
のっちに、たくさんの幸せをくれて。
これからも、ずっと
キミと一緒に。。。
いや、3人で、だね。
end.
最終更新:2010年04月05日 22:27