Side A
あ〜ぁ、、
今日の誕生日、楽しみにしてたのになー…
いや、実際楽しいんだけど
のっちとあんな別れ方しちゃったから、のっちのことが気になってしょうがない
だって、あんな風に怒るのっちは初めてで、、なんで怒ってるのかも分かんないし、、あたし、気付かない内に何かしちゃったのかなって…もやもやモヤモヤ…
はぁ〜…
「あ〜ちゃん何かあった?」
「ぇ?あ、ん〜んw何でもないよ?」
「もしかして、、味変だった?」
「そんなことないよ?すっごい美味しい!」
「マジで?、、っしゃぁ」
あたしの誕生日
大ちゃんが家に来て、慣れない料理を作ってくれて、小さくガッツポーズをとる姿に、一生懸命さが伝わってきて、あたし愛されてるなぁ、、なんてw
うん。大ちゃん居るのに、他所事考えてちゃいけないねw
折角がんばって準備してくれたんだから、今はのっちのコトを考えるのは止めておこう
「ね。どんくらい練習したの?」
「え?れ、練習なんてしてねぇよw」
「うそぉー、大ちゃんが一発で美味しく作れる訳ないでしょ?w」
「あのなぁ、オレだってやるときゃやるんだぜ?」
「ふふwいいからぁ、どんくらい作ったの?」
「…一週間…」
「一週間!え、大ちゃんその間、ずっとこれ食べてたの?」
「わ、わりぃかよ…」
一週間とはさすがにビックリ、2,3回くらいだと思ってたから
「悪いに決まってるでしょ?それじゃあ、栄養偏っちゃうもん」
「だってよー…」
「だからぁ、今度はあたしが作りに行ってあげる!」
「え、、?」
「最近大ちゃんちにも行ってないし、ね?良いでしょ?」
「お、おうw」
付き合って2年くらい経つけど、こういう所で照れるのは変わってないよね?
かと思ったら、急に真面目な顔しちゃって
「あんさ、、綾香、、」
呼び捨てにされたらドキッとするじゃん
「ん?」
「ちょっと、早いんだけどさ、、」
「うん」
「大学、卒業したらさ」
「ぅん」
「オレと、、結婚してくれる?」
「え…?」
「や、ほら、あ〜ちゃん早く子供ほしいって言ってるだろ?だから、今すぐはちょっと無理だけど、卒業するまであと2年。二人で準備していけばさ、大丈夫かなって思ったんだけど、、ダメかな?」
結婚に自分の子供
それはあたしの夢
だから、働くなら幼稚園の先生が良いなって、そうも思ってる
大ちゃんのコトも好き
だから、大ちゃんのプロポーズすごく嬉しい
嬉しいはずなんだけど…
なんだろう?この引っ掛かり…
「やっぱ、ダメ?」
返事がないあたしに不安そうに尋ねてくる
「ぁ、んーんwすっごく嬉しい!」
「ホント??」
「うんw」
「やっべぇーw返事してくんないから、マジダメかと思ったw」
「ふふwごめん、ちょっとビックリしちゃっただけw」
訳の分からない引っ掛かりだけで、大ちゃんからの大切なプロポーズを断ることなんて、出来る訳ない
「じゃあさ、コレも受け取ってくれる?」
「?」
大ちゃんがポッケから取り出したのは
「指輪。安物だけどw今はこれで勘弁して?」
「ふふw値段なんて関係ないよ。気持ちが大事!でしょ?」
「wははwやっぱ、あ〜ちゃんのそういうトコすげぇ好きだわw」
「な、急に、なに言ってんのよっ」
「w…だから、左手にして良い?」
「へ?」
「他のヤツに渡したくないから、2年後の予約、、しても良い?」
「、、ぅん」
さっきからチラつく影、なんで?
「じゃあ、手ぇ出して?」
大ちゃんの声に、そろっと手を伸ばす
その手を大ちゃんが優しく取ってくれると
「やべwめっちゃ緊張するw」
「あたしもw」
よしって大ちゃんが気をとり直した所で、今度は家のインターホン
「あ、ごめん大ちゃん。ちょっと出てくるね?」
「たははwま、しょうがねぇよな?」
なんて腕組みしながら答えてくれた
何度も鳴る呼び鈴に、急いで玄関まで行って「どちら様ですか?」て聞くと
「あ〜ちゃぁん?」て聞きなれた声に急いで玄関を開けると、なんの前触れもなく、なだれ込むように抱きついてきたのは…
「の、のっち?」
まぎれもなく、今日怒って帰ってしまったのっちだった
突然のコトに軽くパニくるあたしの頭の中
「今日はゴメンらさぃ、、勝手に怒ったりして、ゴメン」
「わざわざ、謝りに来てくれたの?」
「ん」
返事と一緒に、のっちの腕の力が強くなる
もぅ、あんなにモヤモヤしてたのに、、それだけで、あっという間に安心しちゃうのは何でだろう?
「それとぉー、邪魔しにキタw」
「え??」
邪魔って?どういうコト?
なんて思ってる間に、のっちがあたしの左手を取って、さっき大ちゃんが予約しようとしていたその指に、指輪を嵌めていた
あまりにもビックリし過ぎて、声も出ないままのっちの顔を見ると
「へへへwお揃だぁw」
ヘラヘラ笑いながら、ほら、とか言って、自分の左手を顔の横にもってくる
「これ、どうしたの?」
「ぅん?のっちからの誕生日プレゼントれすぅーw」
そう言って今度は、そっと包み込むように抱きしめてきて
「あ〜ちゃんコトが大好きです、、ずっと、のっちの側に居てくらさぃ」
のっちのケロケロ声が、あたしの耳と心をくすぐってきた
—つづく—
最終更新:2010年04月05日 22:44