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「んぅ…」

開けられないペットボトルの蓋に苦戦してると誰かの右手が視界に入った。


「貸してみ?」

横を見ると、PSP片手に棒付きの飴を口に含んでるのっちがいて。

ほれほれ、なんて言いながら手のひらを向けてグーパーグーパー繰り返しとる。

さっきからPSPに夢中で、こっちなんて見向きもせんかったのに。

何か照れくさくてくすぐったくて、つい憎まれ口を叩いてしまう。

「なんですかぁ、えんどう豆さん」
「なっ!?せっかくのっちが開けてあげようとしてんのにぃ。もぉー」

きゅっとひねったらプシュ、と音を立ててそれは簡単に開いた。

得意げな顔をして口に含んでる飴を転がす。


「はい。どーぞお姫様。」


嬉しいくせに素直にありがとう、が出てこなくて、
にやにやしてるのっちにまた憎まれ口。

「うーわー。蓋開けただけで得意気とかないわー」
「なんじゃとぉーぅ」


むっとしたのっちは、口に含んでた棒付き飴を取り出して、
えいっ、とあたしの口の中に入れた。


「憎まれ口はチャックしとかんと」


そう言って、のっちはまたPSPをやりだした。


口の中はのっちの飴。


「あれー?あ〜ちゃん熱あるんじゃない?顔真っ赤だよー」

クスクス笑いながら顔を覗き込んできたゆかちゃんに
別に何もないから、と否定しておいて。


とりあえず、のっちのバカ。

どきどきして死んだらどうするんじゃ。



END.






最終更新:2008年10月12日 19:26