いつからか、彼女のカラダに
傷跡が増えていった。

相手が変わっても、それは変わらず。


のっちには、全然わかんない。
そこまでして、誰かに執着するのは。

…、いや、執着なんかしちゃいない。
彼女は、誰にも、執着なんかしていない。


じゃぁ、なんで?



「ねぇ、、、もう、やめなよ?」

そう投げかけたのは、もうどれくらい前?


「ん?なんで?」
「なんでって…」

なんか…

「なんか、傷つくために繰り返してるみたい」
「…んー、、、、」
彼女の視線は、宙を仰ぐ。
「愛がないから、傷つくんじゃないの?」

そう言うと

おかしそうに笑って、答えた。


「愛があるから、傷つくんだよ?」

「え、?」

「ちゃんと、愛があるから、失くしたときに傷つくんじゃないの?」



正論なような気がした。

それと同時に


彼女は、傷つくことすらしてないのかもしれない


そんなふうにも思った。






最終更新:2010年05月17日 21:23