アットウィキロゴ
今日は新曲のPV撮影。

「うは。このあ〜ちゃん可愛い〜。天使だよ真っ赤な天使w」
のっちは今さっきあ〜ちゃんのポラロイドカメラで撮った写真を見ながらニヤニヤしてる。

「ねぇ、ねぇ、ゆかちゃん。この写真のあ〜ちゃんめっちゃ可愛くない?」
「んー。そだね」
「だよね〜。これ貰っちゃダメかな?」
「また、あ〜ちゃんにキモいって言われるよ?」
「うぅぅ・・・。じゃ、内緒にしといてw」
「はいはい」

自分の気持ちに素直でいるのっちが羨ましい。
あたしも本当は彼女の写真欲しいよ。
でもそんなこと言えないよ。

そんな彼女は今ソロショットの撮影中。
赤い衣装がとっても似合う。
端からチョコチョコ走ってくる彼女が可愛くてしょうがない。
あたしはニヤけるのを我慢しながら、撮影を見ている。

「はーい。次、のっちの番でーす」
「おっ!呼ばれたぜwじゃあ、ゆかちゃん。いってくるねw」
「はいはい」
あたしは適当にあしらってのっちを撮影場所へ見送った。

のっちと交代に彼女が戻ってきた。

「お疲れ」
あたしは彼女にペットボトルのミネラルウォーターを渡す。
「ありがとw」
ニコっと笑う彼女。




仕事中のあたしたちはいたって普通の関係。
でもふたりきりになると意識しちゃうのはあたしだけ。
ほら、今も心臓が早くなってきた。

彼女はさっきまでのっちが見ていた写真の山を手に取った。
「よー撮れとるわw」
「あは。こののっちなにしとるん?変な格好w」
「ぎゃはは。関さんウケる〜」
彼女は手に持ってるそれを見てキャッキャっと笑ってる。

「のっちがあ〜ちゃんの写真貰ってくって言っとったよ・・・」
ごめん、のっち。言っちゃった。

「またぁ!?キモーイww」
って、言っても彼女は本気で嫌がってない。

「のっちって本当にあ〜ちゃんのこと好きだよね」
「ゆかちゃんは?」
「え・・・」
「ゆかちゃんは、あたしのこと好き?」

なんでそんなこと訊く?
そんなこと訊かなくても知ってるでしょ?

「ねぇ、好き?」
あたしの顔を覗き込む彼女。
今絶対あたしの顔は赤くなってる。

彼女はあたしに言わせたいんだ。

「そ、そんなん・・・。言わなくてもわかっとるでしょ、、、」
あたしも負けじと踏ん張る。

「ゆかちゃんの、口から・・・聞きたいな」
その表情と声は反則だよ。

「・・・き」
「聞こえんよ。ちゃんと聞こえるように言って」
「す、き」
「ふふ。よくできましたw」

彼女のどや顔がムカつく。
完全にあたしで遊んでる。
しかもあたしが強く出れないのをわかってて、わざとやってるから余計にムカつく。

だけどムカつくほど好きだからしょうがない。
それを帳消しに出来るほどの温もりを知っちゃってるからどうしようもない。

「ちゃんと出来た良い子のゆかちゃんにはこれあげるけぇ」
そう言って彼女はあたしに自分の写真を渡した。

「これ・・・のっちが欲しがってたやつじゃん」
「うん。でものっちに渡したら何に使うかわからんもんw」
「でも、のっちに悪いよ」
「あたしはゆかちゃんに貰ってほしいんよ」
「え・・・」

「あたしがいない夜に使ってねw」
彼女はあたしの耳元でそう呟いた。
一瞬なにを言ってるんだかわからなかったけど、次の瞬間彼女が伝えたかった事を理解して身体中が熱くなった。

「はーい。また、あ〜ちゃんの出番だよ」

「は〜いw」
彼女はスタッフさんに呼ばれて、また撮影場所に戻っていった。
彼女の着ている真っ赤なスカートが目に焼きついてしょうがなかった。


— Fin —





最終更新:2010年11月06日 01:22