わからなかった。
正直、のっちの言ってること
よくわかんない…
けど
「のっちは、ずっとゆかちゃんに恋してるんだ」て。
「愛しちゃってるんだよ」て。
さっきまで、乱暴だった、この手を
やさしく包んでくれて
ゆかのこと、まっすぐ見つめてくれる瞳は
どこか、困ってるようで、、、なのに、愛しい。
そうだよ
よくわかんなけど、ゆかものっちが好きなんだ。
好き、、、、なんだけど
そんな、コトバなんかじゃ足りなくて
そんな、コトバで足りるものなんかじゃなくて
だって、もう
好きなんてコトバじゃおさまらないよ?
ねぇ、どうしたら伝えられるのかな?
考えてもわからないから
ぎゅっと抱きしめた。
抱きしめたいと思ったから。
のっちも抱きしめてくれた。
なんかそれが、とても嬉しくって
そっとキスをした。
キスしたいと思ったから。
のっちのカラダが少し強張った気がしたけど
ゆかはもう、なんだかたまらなくって
キスを深くしようとした、、、
ビクン。
びっくりして、動きが止まった瞬間
のっちがゆかを、ぐいっと押し返した。
えっ、、、
「…ごめん」
ココロの声が、洩れたのかと思った。
けど、それは確かに、のっちの呟きで。
どうして、のっちが謝るの?
なにが、ごめん、なの?
てか、ゆか間違った?
なにか、勘違いしてた?
ごめん、、そう謝らないといけないのは、ゆか?
でも、、
さっきのキスで、全ての酸素が奪われたように
思考回路は、全然うまく働いてくれなくて。
それでもなんとかして振り絞ってでてきたのは
「…のっち?」
ただ、あなたの名前、で。
「…ごめん」
も一度、そう呟くと
目の前ののっちは、ぎゅっとその大きな瞳を閉じた。
同時に、頬を涙が伝うのが見えた。
それと
離れてしまった体温が
とても悲しかった。
最終更新:2010年11月06日 02:01