あれ?
いつもよりキス長くない?
まー、彼女とキスするの好きだからいいんだけど。
でもそろそろキス以上のことしてほしいんだけど。
不意に彼女はキスを止め、あたしの顔をまじまじと見つめてきた。
「ねぇ、ゆかちゃん・・・」
「なん?」
「どっちが好き?」
「え?なにが?」
「あたしと彼氏のどっちのキスが好き?」
「急にどうしたの?あやちゃん」
「んー、なんとなくw」
えっ、それってもしかして・・・嫉妬?
そんなこと初めてだからあたしは戸惑ってしまった。
「あやちゃんとの方が・・・好きだよ」
「ほんまに〜w」
「ほんまじゃよ・・・」
「だったら、ゆかちゃんの彼氏かわいそーw」
「な、なんでよ」
想像していた彼女がとる反応と違ったからあたしは慌てた。
「じゃあなんでまだつき合っとるん?」
「え・・・」
「もう気持ちなんて全然ないんじゃろ?エッチもしとらんのじゃろ?」
「そうだけど・・・」
何が訊きたいの?
「じゃあ、つき合っとる意味がないじゃろwゆかちゃん、物好きじゃねw」
だって、彼氏と別れたらあなたに負けちゃうから。
お互いに彼氏がいるという同じ立場が崩れちゃったら、そこで終わっちゃう気がするから。
あなたはあたしをおもちゃにしてるけど、あたしだってプライドはある。
すごくちっぽけなプライドだけど。
彼の存在はそのプライドを保つためだけなの。
それだけの為につき合ってるだけなの。
幸か不幸は彼はあたしにどっぷりハマってる。
でも、そんなこと彼女に口が裂けても言えない。
「ほんま、ゆかちゃんの彼には同情するわw」
そう言いながら彼女はキス以上の行為をし始めた。
「彼はいつもこうやって触るん?」
彼女は楽しそうにあたしの身体をくまなく触れる。
「彼氏、ここいじってくれる?」
彼女はあたしの胸の突起を親指でさする。
「こうやって耳元で囁いてくれるん?」
そう言って彼女は「あいしてるよ」って囁いた。
嘘つき。
愛してないくせに。
なにが楽しくて、彼の話しながらあたしの身体触ってるの。
ほんと最低だよ。
なんでこんな最低な人、愛しちゃったんだろ。
あたしは遊ばれてるだけなのに。
ただの暇つぶしなのに。
「舐めて」
彼女はあたしの口に人差し指と中指を入れてきた。
舐めろと言われたから舐めた。
「彼氏のもそうやっとるん?」
あまりにも無神経な言葉だったから舐めてた指を噛んでやった。
「いった!なんで噛むんよ〜w」
それでも彼女は余裕の顔。
「彼の話・・・やめてよ」
対照的にあたしは全然余裕がない声。
「いーやw」
「そんなに、ゆかいじめるの・・・楽しい?」
あー、嫌だ。
また泣いちゃった。
格好悪いし、これじゃ負けを認めたようなもんだ。
「楽しいけぇwだって、そうやってめっちゃ可愛くなるんじゃもんw」
小悪魔ってよく言われるけど、あたしよりも彼女の方が小悪魔だよ。
小悪魔って可愛いもんじゃない。
もう悪女だ。
人を弄ぶ悪女。
あたしはまんまとその悪女に捕まったバカな女。
「刃向かったゆかちゃんにお仕置きせんとw」
お仕置きって今も十分そうだけど。
足を思い切り開かされた。
「てか、いじめられて濡れてんのは誰かな?」
「あやちゃんのバカ」
「あー、また刃向かうwなに?ほんまはいじめてほしいんじゃろ?」
「そんなわけないじゃろ!」
「はいはいw身体は正直なのに、素直じゃない子じゃね〜」
「もう放してよ」
「嫌じゃw」
「あ、んっ、、、」
彼女は濡れてるそこを舐めた。
「あんっだって。可愛いw」
どや顔であたしを舐める彼女が憎らしい。
「彼氏もこうやって舐めてくれるん?」
また彼の話。
「どっちの方が気持ちええ?」
「あや、、ちゃん」
「ふふ。素直になったw」
あたしが出してる下の音と、彼女の少し荒くなった息が部屋中に響く。
その部屋から無機質な機械音が流れた。
彼女の携帯の着信。
彼女の興味はあたしから一気に携帯に移った。
行為を中断して、電話に出だした。
120%彼女の彼氏だ。
あたしはおとなしく続きをしてくれるのを待ってる。
電話が終わると彼女は服を着だした。
えっ?もしかして・・・。
「ゆかちゃん、ごめんね。ちょっと帰らんといけなくなったんよw」
マジ・・・。
ありえなくない?
あたしをこんなにして中途半端の状態で終えるの?
「ひどいよ・・・」
「ごめんごめん。また明日続きやろうね?」
「明日まで待てるわけないでしょ・・・」
「んー、じゃあ彼氏呼べば?」
「は?」
「ね!そうしなよw彼氏に続きしてもらえばええじゃろw」
「あやちゃん、ひどすぎる!」
「だからごめーんって。明日いっぱいシてあげるけぇ。我慢しんさいw」
彼女は本当に帰ってしまった。
どうすればいいの。
あたしのこの行き場のなくなった熱は。
どうすればいいの。
あたしのこの行き場のなくなった気持ちは。
どうすればいいの?
— Fin —
最終更新:2010年11月06日 04:52