「やっ・・・の、っちやめて・・」
「やめません」
「やだ、やっぱりヤダ・・・」
「ゆかちゃんから言い出したことだからね?のっちもそう簡単に引き下がれんよ。これはゆかちゃんの為じゃけぇね」
あたしの手にはフォーク、んで、その先にはブロッコリー。目の前には涙目のゆかちゃん(非常にかわいい)。
これが興奮せずにいられるだろうか、いゃいられない!
「のっち。ゆかちゃんほんまに泣きそうよ?」
「あ〜ちゃん・・これは教育なんよ。愛の鞭なんよ。鞭は痛いんよ!」
「・・・・・・・あほ」
あ〜ちゃんは心底“呆れた”って顔してる。
「てゆーか、そろそろ止めてくれん?人が集まってきた」
ん?人?
「うわ!なんでこんな人が?!」
あたし達の教室の周りには、放課後にも関わらず学校中の生徒が押し寄せていた
「あんたらがイチャついとるからじゃ」
「はぁ?」
「だから、あんたらがあんなイェイイェイでシャンシャンでイチャイチャな事しとるからじゃ」
余計に解らん・・・。
その時、落ち着いたらしいゆかちゃんが、あたしの手(ブロッコリーつき)を両手でつかんで
「のっち、もう一回・・・」
「はい、あ〜ん」
「・・・・・・・・」
いざブロッコリーが近づいてくると、ゆかちゃんは全く食べようとしない
「口、開けて?」
既に涙目で首をブンブン横に振るゆかちゃん・・・可愛い。可愛いけど!ここはオニにならねば!
「ん〜じゃあ、もう止める?」
「止めな・・・ん!」
そりゃ!
ゆかちゃんの口が開いた隙に、ブロッコリーを押し込んだ。ここまでの押し問答の末、ブロッコリーはかなり小さくなっていたので、難なく食べさせられた。
けど・・・どんどん辛そうな表情になっていくゆかちゃん。目には涙が溜まっている。
ゆかちゃんの目が“助けて”って言ってる・・・。
この人ごみの中じゃ、逃げ場は無い。
逃げ場が無いなら、あたしが、逃げ道を作るしかない!
「ん・・!のっち・・・!!」
ゆかちゃんの驚く声が聞こえる。
あたしは舌でゆかちゃんの口の中のブロッコリーを探す
「の・・・っち・・・」
お。あった。
唇を離すと同時に、あ〜ちゃんに殴られた。グーで。
「アホ!のっちはほんまもんのアホじゃ!!」
あれ?あちこちからカメラのフラッシュが。
「もう知らん!もぅあ〜ちゃんほんまに知らんけぇ!!」
「その・・・ごめん」
夜に3人で公園に集まった
「でも、緊急事態で・・「言い訳は聞かん」
怖いよ、あ〜ちゃん
「だいたい、あんたら先週、学校の“王子様・お姫様コンテスト”とか何とかで優勝したじゃろ」
「あたしらそんなコンテスト出てない!」
「全校生徒の3分の2以上の賛成で、不参加にして初優勝じゃ。おめでとう」
「とにかく、明日の報道部の号外とか、覚悟せにゃあ・・」
まぁ、あたしはいいけどさ・・・。ゆかちゃんがそーゆーの嫌なら、いろいろと心配だ。
「でも、元々は、ゆかが原因みたいなトコあるし・・なんとかするよ」
ゆかちゃんはそう言って、1人先に帰った
次の日・・・ほんとうに、ビックリ。
無かった事になってる・・・・。号外も出てない。
「ゆかちゃん!すごいよ!」
「まぁ、生徒会とかやっとるからね」
放課後
「でもこうなると、ほんとに昨日キスしたっけ?って思うよね」
「じゃあ、今からする?」
ってここ保健室じゃん・・・。この流れ、ヤバイ
「ゆかが昨日泣いた分、のっちにもないてもらわんとね」
あ、笑顔のゆかちゃんから黒いオーラが・・・。
せめて言ってみる
「や、優しくしてください」
「むり」
即答ですか、そうですか。
あきらめよう・・・。あたしは固く目を閉じた。
最終更新:2008年10月12日 21:35