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Side N
寝る前に三人で会話するのは毎日変わらず、もちろん自分の想いを伝えることなく、時は過ぎていく
だって、ゆかちゃんにも想っている人がいると分かってるから
ゆかちゃんが『リニア』じゃなくなった理由が、『覚醒』が不安定になったあたしと同じなら、きっとそうだから
諦めるしか他ない…

それでもやっぱり、この気持ちを無くすことなんて出来なかったんだ
ただひたすら、世界を想う気持ちに変えていった

ミキコ先生がお城を出てからは、先生の言葉どおり、王とヤスタカ様が様子を見に来てくれていた

「アヤノ」
「はい!」
王に呼ばれて、すぐに覚醒を解いて反応する
「覚醒中にすまないな」
「いえ、陛下もお忙しいのに…」
「ははwこの国は良い国だから、王である私の仕事は少ないぞ?」
「そうなんですか?」
「ああwアヤノの方が、働いているよw」
なんて、冗談を言ってくれてたっけ
あたしは、そんな冗談にも嬉しくなっていたけど

つい、なのか、なんなのか、、ぽろっと溢れた、王の気持ち
「確かに、良い国だが…。私は、本当に『良い』と言えん、な…」
「へ?」
「この国、だけでなく、世界の幸せは、、一人の女の子を、ココに閉じ込めることで成立っている」
女の子…って、あたし、のことだよね?

「本当にすまない」
「…」

軽く頭を下げる王になんとも言えなくて




「あの子なら、たとえ迷っても、いま私が思い描く世界を築いてくれると思うんだが…」

まるで独り言のように話す王の言葉を、黙って聞いていた

「まだ子供で、何も知らんからな。これから、色々教えていかねば…」
ふっと小さく笑う王

あの子っていうのは、きっとあ〜ちゃんのことで
いつかあ〜ちゃんも、この国を治めるときがくるんだな〜、、なんて、漠然と思ったっけ
でも、、実際その時は、足早に迫っていた

「すまんなwつまらない話を聞かせてしまったな?」
「ぇ、いえwなんだか、陛下を身近に感じました」
「そうか?」
「はい」
「なら良いがw」

だって、ホント、普通に話してくれて、奢ってなくて
だからきっと、皆から愛される王なんだなって、納得した

「そうだ、これからもアヤカと仲良くしてやってくれ。あの子はアヤノとユカのことが、とても大好きなようだから」
「そ、そんな!あたしの方こそ、仲良くしてもらって、ホント嬉しいです、、w」

「一人より二人。二人より三人。これから過ごす時は、三人で助け合っていくと良いだろう」
「…はい」

これが、王が残してくれた最後の言葉

とても大切な言葉だったのに
でも、「助け合う」って言葉の意味を、履き違えちゃったんだよね
今思えばあたしは、自分で自分を苦しくしてたんだ


—つづく—






最終更新:2010年11月06日 15:57