Kside
ふと気付いたら道に立ってて、周りに居るのは人なんだろう。皆急いでどこに向かうんだろう。表情を見る前に消えていく。
私はなんで止まってるんだろう。
また気付いたら病院だった。
あ〜ちゃんに会わなきゃ、会わなきゃ?なぜ?あ、今日はのっちが居ない、いや、病室に居る?居ない?わからない。
エレベーター、廊下、消毒液、病室、名札、あ〜ちゃん、ノック、声……声?
ゆっくりドアを開けるとあ〜ちゃんがベッドから身体を起こしてこっちを見て笑ってた。
「ゆかちゃぁん!やっと来てくれたん!こっちこっち!」
「あ、声」
「そうなんよー…で…ゆ…ちゃ…」
声がどんどん遠くなる
あ〜ちゃんが笑ってる
私はただただ泣いてる
のっちは居なかった。
私はあ〜ちゃんの腕の中に居た。
途方に暮れるくらいに
温かい空気が
私の心の大事な所に
鍵をかける
ぱたん、がちゃり
最終更新:2010年11月06日 16:17